幼稚園で実際にやっているおすすめの室内遊び、外遊び
幼児期の集団遊びはとても大切です。
集団遊びの中から友達と一緒に遊ぶ楽しさを知り、協調性やルールを守る大切さなどを無意識のうちに学びます。
なので保育者は子ども達の年齢や様子、段階、用意できる環境など様々なことを踏まえて集団遊びを提供しています。
遊びの数はあればあるほど子供たちはワクワクしながら新鮮な気持ちで取り組めるもの。
室内遊びはホームパーティーなどでも活用できるかもしれませんね。
今回は私が幼稚園の先生をしてきた中で、特に子ども達が大好きだった室内遊びと外遊びを紹介したいと思います。
子ども達の好きな室内遊び
梅雨時期など雨が続くと気分もどんより、そして外遊びで発散できずイラウラ・・・そんな姿もよく見られます。
そんな時こそ子ども達と盛り上がり、少しでも発散させてあげたいものです。
そこで子ども達に人気のあった室内遊びを紹介します。
1.室内ゲーム系(イス取りゲーム・フルーツバスケット・爆弾ゲーム・お肉屋さん・ハンカチ落としなど)
室内ゲームは子ども達は本当に好きです。
例に挙げた他にも学年によってはルールの難しいものもありますが、年少さんでも楽しめるゲームはたくさんあります。
私はお誕生会などでゲームを行うことが多かったせいか「ゲーム=特別」という印象があったのでしょう、
雨の日の室内遊びにゲームを取り入れることで雨への憂鬱感よりも特別感が勝ち、とても盛り上がりました。
2.宝探し
これはもう、「宝探し」という響きだけで子ども達は大盛り上りです。
クラスを隠すチームと探すチームぼ2チームに分けて行うのもいいでしょう。
3.楽器遊び
子ども達は楽器が大好きです。何種類か用意して音の違いを楽しんだり、先生のピアノに合わせて演奏会をしたり、リズム遊びをしたり・・・。
誰もが楽しめる打楽器(タンバリン、トライアングル、鈴など)を用意してあげることも重要です。
また、マラカスや太鼓を製作して、自分達で作った楽器を使って楽器遊びをしても盛り上がりますよ。
4.新聞紙遊び
新聞紙遊びはレパートリーがたくさんあり、尚且つ新聞紙さえあれば準備OKなのにとっても楽しめます。
新聞紙をビリビリ破くのも、その破った新聞紙を丸めて雪合戦ならぬ新聞紙合戦をするのもいいストレス発散になりますよ。
また、年長さんではジャンケンを取り入れても遊べますし、女の子はファッションショーをしても楽しいと思います。
5.リトミック
子どもは何かになりきるのが大好きです。色々な動物になりきって保育室を歩いたり小走りしたり、時には寝たり・・・。
動物ではなく、車などに変身してみても、男の子は特に大盛り上りですよね。
子ども達の好きな戸外遊び
子ども達は外遊びが大好きです。寒くても元気いっぱい体を動かしているのは、見ていても気持ちのいいものですよね。
今回は「集団遊び」という観点で、子ども達に人気のあったこ外遊びを紹介します。
1.鬼ごっこ系(鬼ごっこ・しっぽ取りゲーム・高鬼・氷鬼・木鬼・バナナ鬼・ドロケイ・色鬼・手つなぎ鬼・増え鬼・影踏みなど)
鬼ごっこ系は王道ですが、とにかくバリエーションが豊富。
また、ルールも簡潔で分かりやすいものも多いので、年少さんから年長さんまで楽しめます。
名前が違うだけでルールはほぼ同じものも多々ありますが、ほんの少し違うだけで子ども達は驚く程ワクワクしながら遊び始めるものです。
2.ドッジボール
特に年長さんに人気のあった遊びです。まだ上手にボールを投げることのできない年少さんや年中さんの前半時期は「中当て」などで楽しんでいました。
3.縄跳び(長縄・短縄)
体が温まるので冬に子ども達に人気のある遊びです。長縄はニョロニョロ蛇さんを跳び越すだけの遊びから、
廻っている縄の中に入っていくものまでレベルの違う遊びをすぐに展開できますしとてもいい全身運動になるので、保育者目線で見てもとてもいい遊びでした。
4.リレー
チームの仲間と協力する楽しさを味わえる、年中さん後期〜年長さんに人気のある遊びでした。
年長さんの後期にもなると、子ども達同士で走順を相談して工夫する姿も見られました。
5.砂遊び
今まで紹介してきたこ外遊びから一転して体を動かさない遊びですが、子ども達は大好きです。
ごっこ遊びをする姿も見られますし、友達と協力して大きい山を作ったり、その山を中心に街を作ったり・・・。
水を使うとぐっと遊びの幅も広がりますしお砂場は日陰になっている場合が多いので、夏に提供したい遊びです。
子どもの学年や状態、環境を考慮して遊びを展開しましょう
保育者が遊びを提供・展開する時に一番大切なことは、子ども達のレベルをしっかり把握し、そのレベルに合わせてみんなが楽しめるように工夫することです。
年長さんが十分楽しめる遊びは年少さんには難しく、年少さんにとって楽しいレベルでは年長さんは物足りません。例えば色鬼。
年少さんは一人が鬼になってみんなの前で発言したり追いかけたり、タッチされたら鬼交代・・・というルールを理解して動いたりということは、まだ難しい段階です。
なので保育者が色を言い、その色を探して触りに行くような「色探しゲーム」から始めるといいでしょう。
年長さんはもちろん正規のルールでこそ、友達同士のやり取りや競い合いも含めて楽しめると思います。
盛り上がるかどうかは先生次第!
そしてやはり、遊びが盛り上がるかどうかは、保育者の関わり方・盛り上げ方次第といっても過言ではありません。
追いかけられるのが苦手な子、勝敗のつくものが苦手な子、なかなか自分を出せずうまく遊びに入っていけない子・・・学年問わず、子ども達は様々です。
無理強いすることなく少しずつ遊びの話の中に入っていけるよう、全体だけではなく個々の様子もしっかり見ながら盛り上げていくことが要です。
私はある年中さんのクラスで爆弾ゲームをしました。椅子を円にして向き合って座り、曲に合わせてむいぐるみなど(爆弾)を順に回していくゲームです。
大部分の子は速くなったり遅くなったりする曲に足をバタバタさせて喜びますが、中には爆弾が爆発する!と怖がる子もいました。
私は何回目かであえてその子の所で曲を止め、そして爆発と称してクラスみんなでその子をくすぐりにいきました。
引きつっていた顔がみるみる笑顔になり、次第にその子も足をバタバタさせながらみんなと一緒に楽しんでゲームに参加できるようになりましたし、
他の子ども達も以前より爆弾ゲームに参加できるようになりました。
「クラスのみんなが自分の所に集まってきた」という嬉しさが、怖い気持ちを吹き飛ばしたのだと思います。
一緒に思い切り楽しもう!
保育者ですので、もちろん全体把握や個々の様子の把握、それに見合った遊びの展開や怪我への配慮などは必要です。
でも結局のところ、本当に遊びを盛り上げるためには「一緒になって本気で楽しむ」このことに尽きると思います。
先生の本当の笑顔、心からの笑顔は子ども達には伝わりますし、逆を言うなら作り笑顔もバレてしまっているのです。
子どもにとって身内以外の大人で、初めて気を許せる存在になることが多い保育者。
同じ目線で楽しさを共有して、遊びを通して共に成長していけるのが、究極の理想だな、私はそう思います。