保育園のお正月遊びはいつ?園で行っている遊びや出し物、製作について
保育園では年末年始のお休みを挟むと年明けに登園する時には一気にお正月モードになっており、
家ではできない多様なお正月遊びを楽しんだり、
日本の伝統行事であるお正月について学びを深めたりできます。
保育園ママ達の中には親子そろって保育園でのお正月遊びを楽しみにしている方も結構います。
そこで今回は保育園におけるお正月遊びや出し物について、また子どもたちが作る製作の種類について、
私が実際に保育園に勤務していたころの経験談も交えながら紹介していきたいと思います。
保育園ではお正月遊びはいつするの?
保育園のお正月遊びは年末年始の休み明け、認可保育園であれば年明けの保育初日の1/4あたりから開始されることが多いです。
ただ実施時期に関してはこれらのお正月遊びを日々の自由遊びの時間に取り入れるだけなのか、
それとも「お正月を祝う会」や「昔遊びの会」として
年間行事として取り入れていくのかという保育園の年間計画や考え方によって違ってきます。
私の勤務先では後者の「昔遊びの会」として行事の一環として正月遊びに親しむ機会を作っていたので、
年明け保育開始と同時におもちゃや遊びを提供するのではなく、会に合わせて遊びを始めるようにしていました。
年末年始は両親の休みや旅行の予定に合わせて少し長めに保育園を休む子どももいるので、
「昔遊びの会」を実施するのは年明けすぐではなく、休み明けで子どもたちが揃い、
保育が落ち着くタイミングでの開催になるため1月の2週目あたりに計画されることが多かったです。
また「昔遊びの会」では保育士からお正月の話や遊びについての話を聞くだけではなく、
私の勤務先の園では近くにあったデイサービスセンターと連携して、そこに通われている
高齢者の方々を保育園に招待し、昔遊びの種類や遊び方について話を聞きながら子どもたち
と一緒に遊ぶ時間を設けるようにしていました。
地域交流の一環としても、子どもも大人も新鮮な気持ちでかかわりながら
一緒に遊ぶこととしても良い時間であったように思います。
お正月遊びはどんなものがあるの?
ここでは保育園で行うお正月遊びの種類についていくつか紹介していきます。
・コマ
コマは木製の本格的な紐を使用して回すものもあれば、プラスチック製でサイズも
大きい手で回すタイプのコマもあり多種多様のものがあります。
回った時に模様が浮かび出たり、音が出たりするコマもあるので、
子どもたちが好きな物を選んで自由に回して遊べます。
・カルタ
お正月遊びというといろはカルタのイメージが強いですが、
子どもには分かりにくい言い回しやことわざのものもあるので、
最近ではキャラクターやアニメ物のカルタも多数出ています。
子どもの興味や文字への理解度に合わせて難易度を変えていくつか提供してみると良いでしょう。
・福笑い
福笑いも王道はおかめ顔のものですが、保育園には保育士が自作したキャラクターの顔のふくわらいや、
可愛らしいデザインで顔のパーツも大きくて分かりやすいものなどがあります。
保育士が前に立ってやり方を説明し、子どもが一人ずつチャレンジするのも楽しいですし、
慣れてきたら子どもたちだけで目隠しする人、ヒントを出す人を決めて遊ぶこともできるようになるので比較的長く楽しめる遊びです。
・羽根つき
羽根つきの羽根には固いおもりが付いているのと、羽子板が意外と硬くて角ばっている
ということから室内ではなく戸外で遊ぶようにしていました。
また羽根つきをする際には保育士の説明をきちんと聞いて、おもちゃを正しく安全に
扱える年齢のクラスにのみで遊ぶようにし、保育士も必ずそばで遊びを見守るようにします。
昔は羽根つきで負けてしまった方に勝った方が墨を使って顔に落書きをするという風習もありましたが、
保育園ではそれはやらないようにしています。
・凧あげ
凧あげも羽根つき同様園外で行います。
保育園にもデザインや大きさが様々な凧がありますが、
年長クラスになると紙と竹ひごとタコ糸を使って自分たちで凧を作るような製作の時間もとっている年度がありました。
凧が上がる仕組みの面白さや風に合わせて外で思いっきり走る楽しみを子どもたちには感じてもらえる遊びです。
・けん玉
けん玉は最も手軽に子どもたち一人ひとりで遊ぶことができるおもちゃです。
木製の本格的なけん玉で技を練習するでも良いですし、皿に乗せることを
目標にしてコツコツ頑張っても良いでしょう。
また年齢の小さいクラスの子どもたちには紙コップけん玉を用いて紙コップの中に
折り紙や新聞を丸めた玉を入れるという簡単な動きで飽きずに楽しめるように配慮していました。
これらの遊びは道具のバリエーションも遊び方の種類も豊富なので、
保育園ではクラスによって子どもの発達に合ったもの、子どもたちが無理なく
遊びやすいものを選んで保育士も一緒に遊びを楽しむようにしていっています。
1歳前後の乳児クラスでは子ども自身が遊ぶということはまだ難しいですが、
上のクラスの子どもたちが遊んでいる様子を見たり、コマが回っているのを目で追ったり、
けん玉やコマなど木製のものには興味を持って触れることで感触を楽しむだけでも十分といえます。
お正月の出し物はある?
「お正月の会」や「昔遊びの会」といったものが保育園に年間行事として組み込まれている場合には、
子どもたちが自由に遊ぶ以外にも保育士の出し物があることがほとんどですので、
ここでは実際に私が経験したお正月に合わせた保育士の出し物について3つ挙げて説明していきます。
・干支のお話を紙芝居やペープサートで行う
大人でも意外とその由来を知らないのが干支の話です。
子どもたちには分かりやすいように、まずは「干支があること」
「十二支といって12匹の動物がモチーフになっていること」「今年はなに年であるかということ」を話して、
そのあとに「どうして十二支にネコはいないの?」という話をベースにしたペープサートを行いました。
子どもたちも動物がどんどん出てくるので最後まで楽しく干支についての話を聞いて
理解を深めることができていたのでオススメです。
・お正月の歌を歌う
お正月の歌として定番なのは「もういくつねると〜」というものだと思いますが、
保育園でも年末からその歌を歌い、カレンダーを見てカウントダウンしながら楽しくお正月が来るのを待つようにしています。
会の最後にはピアノ伴奏に合わせてみんなでこのお正月の歌を歌って、お正月をお祝いしました。
・もちつきごっこをする
「お正月と言えば鏡もち」ということで鏡もちについて簡単に説明をして、
「お餅を使った料理には何があるか」「みんなは何味のお餅が食べたいか」などのやりとりをしながら
餅つきについて紹介し、もちつきごっこをしたこともあります。
私の勤務先には実際に使うリアルな杵と臼があったので、実際にそれを子どもたちに見せて、
触れてもらいながら交代で掛け声に合わせて餅をつく係とこねる係になって本物さながらの
餅つき体験をすることができていました。
もし本物の杵と臼がない場合でも、写真を拡大コピーして見せたり、
イラストで分かりやすく説明してあげるだけでも楽しめるので出来る範囲でやってみると良いでしょう。
お正月に合わせた製作って何がある?
ここでは子どもたちがこの時期に合わせて作りやすいお正月の製作について2つ紹介します。
・ししまい製作
乳児クラスでは平面デザインで、色画用紙であらかじめししまいの形を作ったものを
保育士が台紙に貼った状態でスタートします。
ここに子どもたちが自由に手形スタンプを押したり、クレヨンや色ペンで好きに模様などを書いて完成です。
幼児クラスではししまいをより立体的に作ることができるので、
牛乳パックを半分に切って口部分がパカパカ開くように
切り込みを入れてテープでつけるところから子どもたちがやっていきます。
最後にはししまいの顔を書いたり、色画用紙で身体の模様や風呂敷の模様を好きなように付けて完成です。
完成後はしばらく全員のししまいを並べて保育室に飾っておくと個性もあり雰囲気が出て可愛いのでオススメです。
・鏡もちカード製作
乳児クラスでは保育士があらかじめ色画用紙でかがみもちを作っておき、
2重にして開いて中が見えるようにしておきます。
そこに子どもたちがシールを貼って飾りつけをし、仕上げとして保育士が子どもの写真を張り付けて
「今年もよろしくね」などお正月の挨拶を書いてメッセージカード風にして完成です。
幼児クラスでは大きさの違う白い画用紙を丸めて2段に重ねて台紙に張り付け、
折り紙で作ったみかんや葉をその周りに張り付けることでよりリアルな鏡もちを製作します。
台紙の空いた場所には自分の名前を平仮名で書いたり、
「あけましておめでとうございます」と自由に書き入れたりして完成です。
餅の部分は白い画用紙でなければトイレットペーパーの芯を長さを変えて並べても作ることができるので、
子どもたちが作りやすい方でやってみると良いでしょう。
保育園におけるお正月の遊びは昔遊びを
保育園でのお正月の時の遊びは昔遊びや地域交流を目的として
高齢者の方々との触れ合いを大事にした内容を組むことが多いです。
それに伴って園で実施する行事の出し物やそれに合わせたクラスごとの製作も
お正月ならではのモチーフやイメージをたくさん取り入れたものを保育士が考案しています。
子どもの発達によって遊びの楽しみ方や行事への理解にはまだまだ差がありますが、
保育園全体がお正月の良い雰囲気を作り上げ、子どもたちが「お正月って楽しいね」
「また来年もお祝いしたいね」といえるような環境づくりをしていくように工夫してみてくださいね。