保育園、冷凍母乳は大丈夫?保育士が教える、取り扱いや量、注意点

保育園、冷凍母乳は大丈夫?保育士が教える、取り扱いや量、注意点

子どもが0歳児クラスから保育園に通い始めると、ママとしては保育園での

 

 

子どものミルクの飲みや取り扱いについて気になることが多いかと思います。

 

 

特に市販の粉ミルクではなく冷凍母乳を使用して園で授乳する場合には「衛生面は大丈夫なの?」

 

 

「毎日どのくらいの量を持っていけばいいの?」など分からないことも多くて不安ですよね。

 

 

そこで今回は保育園における冷凍母乳の持ち込みは可能か?取り扱いや量、注意点などについて保育士として

 

 

勤務した経験談も交えながら紹介していきたいと思います。

 

冷凍母乳とは?

 

冷凍母乳とはその名の通り、母乳を冷凍保存したものを指します。

 

 

きちんと正しい性質や取り扱いの理解をした上で使用すれば保育園生活でもかなり活用できる優れものといえます。

 

 

冷凍母乳の作り方は、まず母乳を搾乳します。搾乳する際には手で圧迫しても良いですし、

 

 

専用の搾乳機も販売されているのでこちらを使っても良いです。

 

 

搾乳が終わった母乳は専用パックに小分けにして入れて密封し、

 

 

ラベルに搾乳日と名前を記入して冷凍庫に入れて凍らせます。

 

 

保育園では全ての家庭が冷凍母乳を使用しているというわけではなく、

 

 

入園後にミルクの飲みが悪い子や完全母乳で粉ミルクを飲まない子、さらに乳糖不耐症や乳製品アレルギーなどの

 

 

先天性の疾患をもっている子どもへの対応として保育園と相談した上で粉ミルクを

 

 

飲めない時の対応策として用いられることがほとんどです。

 

 

冷凍母乳は正しい手順で搾乳、保存、解凍をすることで、赤ちゃんがママから直接母乳を飲む時と

 

 

同じ味や栄養素が得られるとされているので、アレルギー児がミルクを飲む場合や

 

 

子どもが保育園にいてママと離れている時間帯もなるべく母乳を与えたいという

 

 

気持ちの強いママはかなり安心できると思いますので検討してみても良いと思います。

 

 

保育園へ冷凍母乳は持ち込み出来る?取り扱い、飲ませ方は?

 

保育園での冷凍母乳の取り扱いに関しては保育園ごとに方針や規則が定められていますので、

 

 

園によっては保育士の混乱や手間を最大限少なくするために一切の冷凍母乳の使用を断っているところもありますし、

 

 

アレルギー診断など医師の診断書がある場合にだけ冷凍母乳の持ち込みや使用を認めている園もあります。

 

 

ですのでもし「自分の子どもには冷凍母乳を保育園でも飲ませてもらいたい」という思いが強いのであれば、

 

 

事前に冷凍母乳の持ち込みが可能かどうか、持ち込みに対して条件はあるのかを

 

 

保育園や自治体に確認しておくことをオススメします。

 

 

ちなみに保育園に預ける際のミルクの持ち込みやその内容に関しては別記事

 

 

保育園にミルクは持参する?園によって違う?経験談にもまとめてありますのでよろしければ併せご覧ください。

 

 

ここでは冷凍母乳の持ち込みが許可され、実際に園で使用する際の取り扱いの手順や

 

 

飲ませ方について手順ごとに分けて説明していきます。

 

 

1.登園時にママから冷凍母乳を預かる

 

私が勤務していた園では基本的に冷凍母乳はその日に使用する回数分のパックを当日の朝に預かることにしていました。

 

 

冷凍母乳を預かる際には必ず担任保育士がママと一緒に母乳パックの数とラベルに記名が

 

 

あるかどうかを一緒に確認して手渡しでやりとりし、預かった冷凍母乳はそのあとすぐに

 

 

調乳室の冷凍庫に入れるように徹底していました。

 

 

冷凍母乳を持ってきてくれるママにも冷凍母乳の品質保持のために、いくらお家が保育園から近くても

 

 

母乳を冷凍庫から出して持ち運ぶ際には保冷バッグや保冷剤と一緒にして持ってきてもらうように協力をお願いしていました。

 

 

実際に自分の子どもが飲んで栄養にするものということで、どの保護者の方も理由を話すと快く協力してくださったのでとても助かりました。

 

 

2.ミルクを飲む時間から逆算して解凍する

 

私が勤務した3つの園では冷凍母乳の解凍は全て湯煎で行っていました。

 

 

冷凍庫から出した直後はカチカチに凍っていますので、子どもがミルクを飲む時間の1時間〜遅くても30分前には

 

 

調乳室のシンクにボウルを出して、そこに37〜40℃くらいに調整したお湯を溜めて、そこに冷凍母乳を浸して解凍します。

 

 

溜めたお湯は時間と共に冷めていってしまうので、時々熱いお湯を継ぎ足してまんべんなく解凍できるようにしていました。

 

 

3.授乳する

 

解凍が終わると冷凍母乳は普通の液状に戻りますし、子どもが飲む際にもちょうど良い温かさになっているので、

 

 

パックを開けてそのまま哺乳瓶に流し込み、粉ミルクを調乳する時と同様に乳首とキャップをつけて子どもに授乳します。

 

 

哺乳瓶の形状や乳首の感触に慣れておらず、哺乳瓶だと飲み進まない子の場合にはコップなどに

 

 

母乳を移し替えてスプーンで少しずつ口に運んで飲めるように配慮していました。

 

 

時には1回分の母乳を飲み切らずに残ってしまうこともあるのですが、

 

 

原則冷凍母乳のパックは1回解凍して使用したら使い切りとされています。

 

 

ですので「今回は半分くらい飲み残しがあってもったいないから…」という理由でも再冷凍は厳禁あり、

 

 

残した分は破棄するように徹底されていました。

 

 

どんな料理であっても1度調理したものを冷凍し、解凍して、また冷凍する…

 

 

という手順を繰り返していれば品質も味も落ちますし、衛生面も心配ですよね。

 

 

冷凍母乳でも同じことが言えますし、母乳は基本的にはママから直接飲むものなので

 

 

それを考えたら出来たものをすぐに飲んだ方が良いのは一目瞭然だと思います。

 

 

4.お迎えの時に使用した冷凍母乳の数や飲んだ量をママに伝える

 

上記のような手順を1日に数回くり返し、1日の保育が終わってお迎えが来た時には

 

 

ママに1日で使った母乳パックの数と飲んだ量を報告します。

 

 

子どもの体調やミルクの飲み進みによってはせっかく作った冷凍母乳のパックが使用されないまま

 

 

返却されてしまうこともありますが、冷凍母乳はその日ごとに使い切るようにしている方針なので理解してもらえると有難いです。

 

冷凍母乳の量に決まりはあるの?

 

ミルクの飲みは母乳か粉ミルクかに関わらず、子どもの月齢や発達、

 

 

離乳食の進み具合などによって子どもによっても、日々の子どもの体調によっても全く違ってきます。

 

 

そのため「昨日は毎回全量飲んでいるのに、今日は全く飲まない…」というようなことも当然あります。

 

 

保育園では必ず入園前に担任保育士や栄養士と保護者での面談があり、そこで子どもの家庭でのミルクの飲み方や

 

 

発達についての話を聞いた上で、保育園で毎日飲んでいくミルクの量を相談しながら決めていくはずです。

 

 

なので冷凍母乳パックを小分けに作る際には基本的にはそこで決めた容量に沿ってパックに

 

 

母乳を入れたものを1日で子どもが飲む回数分プラス予備として1パック多めに作れば問題ないと思います。

 

 

「毎日搾乳して、小分けにしてパッキングするなんて大変そう…」と思うママもいらっしゃるかと思いますが、

 

 

冷凍母乳を入れる専用のパックも市販されており、小分けにする際に計量しやすいようにパックに目盛りがついており

 

 

作りやすくなっているので、慣れてくれば10分もあればできると実際に1年間冷凍母乳を使用していた

 

 

ママも言っていましたのであまり気にしなくても大丈夫です。

 

 

私が勤務していた保育園では、冷凍母乳を使用するのは生後3か月〜5か月位の子がメインだったためにミルクを

 

 

1日に何回も大量に飲むということもあり、冷凍母乳の1回分の量はパックに入る最大量として

 

 

毎回160t母乳を入れたパックを3〜5個ほど作ってもらい、持参してきてもらうようにママ達にお願いしていました。

 

 

もちろん少しずつミルクの量も回数も減ってきますし、離乳食が始まるとまた事情も変わってくるので1年間ずっと

 

 

これが続くというわけではありませんが、最初のうちは保育園という新しい環境で子どもがどのように

 

 

ミルクを飲むかも分かりませんし、仮に少なく見積もって用意してもらって足りなくなるとそっちの方が大変になるので、

 

 

最大量で用意してもらって子どもの様子を見ながら少しずつ量を調節していくというやり方で進めていました。

 

 

冷凍母乳を使用する時の注意点は?

 

ここでは保育園で冷凍母乳を使用する際の注意点を3つ挙げて説明します。

 

 

1.冷凍母乳を取り扱う際は手指を清潔にする

 

これは搾乳する際にも同じことが言えるのですが、汚れた手や爪が伸びた状態で母乳に触れたり、

 

 

母乳パックを開け閉めしたりすることは極めて不衛生です。

 

 

子どもの口、体内に直接入るものなので冷凍母乳に触れる際にはまずしっかりと手を洗って

 

 

アルコールで手指消毒をした状態で取り扱うように徹底しています。

 

 

また保育士が手にケガなどをして傷がある場合にはグローブを使用して絶対に

 

 

傷や血液が母乳や哺乳瓶に付着しないように気を付けています。

 

 

2.解凍した母乳は30分以内に飲む

 

母乳は解凍した瞬間から少しずつ品質が変わっていき、もちろんですが鮮度も落ちていきます。

 

 

母乳には当然ですが保存料などが入っていないために短時間でかなり品質が衰えていき、

 

 

雑菌が繁殖したり、衛生面でもどんどん不安が出てきます。

 

 

なので子どものミルクの時間に合わせて解凍し、すぐに飲めるように時間には注意しながら毎日準備を進めています。

 

 

万が一「ミルクの時間だけれど眠ってしまった」

 

 

「風邪などで体調が悪く飲みが悪かったので後でまたあげたい」というような場合で30分以上経過してしまった場合には

 

 

申し訳ないけれどその母乳は破棄させていただいて、また新しいパックを解凍して1からミルクを作るようにしています。

 

 

3.電子レンジでは解凍しない

 

どんなに急いでいても電子レンジやものすごく高温な熱湯につけての解凍は厳禁です。

 

 

母体から授乳する際には普段は決して浴びることのない電磁波や高温を母乳に与えて

 

 

しまうとせっかくの母乳の栄養士や免疫物質が破壊されてしまいます。

 

 

これでは母乳の品質自体が変わってきてしまって全く意味が無くなってしまうので、

 

 

つい焦っていると「こっちの方が早い」とやりがちですが、必ず37〜40℃程度で湯煎するようにしてください。

 

 

衛生面や鮮度を大切にして子どもに合った量を用意して

 

保育園での冷凍母乳の取り扱いは原則としては1日にその日使う分だけをママから預かって、

 

 

その日に使いきれなかったものは破棄するようになっています。

 

 

ママが毎日せっかく搾乳して手間をかけて冷凍してくれた母乳を破棄するのは勿体ない

 

 

ですし申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、冷凍母乳の衛生面や雑菌繁殖のリスクなどの理由を

 

 

丁寧に説明して理解してもらうようにしています。

 

 

また保育士の冷凍母乳の取り扱いに関しても衛生面には細心の注意を払っています。

 

 

ミルクの量や回数は子どもの様子に合わせて日に日に変化していきますので、

 

 

保育士と相談しながら適量を決めて無理なく続けていってくださいね。