先生が教える!幼稚園、途中入園の流れや子供への対応について

先生が教える!幼稚園、途中入園の流れや子供への対応について

一度入園したら卒園までいたいものですが、引越しなどの理由で転園しなくてはならない状況になってしまうこともあると思います。

 

 

転園先に途中入園となるのは、親も子も不安なもの。手順は?用意するものは?と、そんな心配もありますよね。

 

 

また、新しい幼稚園に馴染めるのか?など・・・不安なことは上げればキリがないと思います。

 

 

少しでも不安が減るように、今回は途中入園の流れや親が子どもにしてあげられることなどを、私の経験談を元にお話したいと思います。

 

途中入園はどんな流れで進めればいいのか?

 

まずは希望園に途中入園が可能かどうかを電話で聞いてみましょう。

 

 

大抵は大丈夫なことが多いですが、まれに定員いっぱいだと断られてしまう場合もあるからです。

 

 

途中入園受け入れ可能であれば、入園願書をもらいに行く日程を決めます。

 

 

指定される場合もありますが、希望日を3日くらい用意しておくとスムーズに進むと思いますよ。

 

 

ここで気をつけたいのが、幼稚園によっては願書が有料なこと。

 

 

もしいくつか候補園がある場合は、願書の話をする前に園見学が可能かどうかを聞いてみるといいでしょう。

 

 

話は戻りますが、願書をもらいに行った時に、願書提出及び入園面接日について、幼稚園から打診があると思います。

 

 

この時も自分の予定を確認しておき、ダメな日や希望日を明確にしておくとスムーズです。

 

 

クラスを割り振る準備をするためにお子さんの名前や誕生日なども聞かれると思いますが、基本的には願書を取りに行く日は10分前後で終了すると思います。

 

 

そして願書提出及び入園面接です。通常の入園の時は願書提出と面接は別日でしたが、私の元職場では途中入園の時は願書提出の日に面接も行っていました。

 

 

基本的には午前中空いている保育士つか職員室で行われることがほとんどです。

 

 

クラスを受け持っていないフリーの先生や主任保育者が担当となります。

 

 

元職場では願書提出前にもらった情報を元にクラスを決めておいていたので、面接の後クラスまで行き、担任の紹介もしていました。

 

 

途中入園の流れは、ざっくりとこんな感じだと思います。

 

 

途中入園に際して必要なものは?

 

まず、絶対に必要なものは入園金や教材費です。途中入園であろうと入園金は必要な上に、補助が出るのは残念ながら1回だけです。

 

 

必要な道具のための教材費ですが、私の元職場では前の幼稚園で使っていたものでそのまま引き続き使ってもらっていたので、その分は差し引いていました。

 

 

具体的には糊のケースやハサミ、自由画帳、粘土などです。

 

 

持っていないものや代用の利かないもののみ購入してもらっていたので、教材費はそれほどかからなかったと思います。

 

 

ですが、園によっては「園指定のものを!」と、ワンセット買わなくてはならないこともあるようです。

 

 

次に必ず必要なものは園服や通園バッグ類です。私の元職場では幼稚園に在庫を置いていませんでした。

 

 

近所に制服屋さんがありましたので、自分で電話してもらった上で直接買いに行ってもらっていました。

 

 

園である程度在庫を持っている場合も多く、それについては面接日や願書を取りに行った時に話があると思います。

 

 

基本的にはどの幼稚園も使用している物に大きな差はないので、一度園生活を経験していればそれほど構えなくても入園の時と同じ感じかな・・・程度で大丈夫です。

 

途中入園した子の様子や保育者のフォローは?

 

慣れない環境に身を投じる子どもは、最初はとにかく緊張しています。

 

 

もちろんその子自身の元々の性格によって多少の差はありますが、不安や緊張を抱く子がほとんどでしょう。

 

 

知らない先生に知らないお友達・・・そして時期にもよりますが、そのお友達同士は仲間意識が生まれている状態・・・緊張するのも当然です。

 

 

なので保育者はまず、緊張感が和らぐように努めます。

 

 

活動中グループ毎に着席するスタイルであれば、面倒見のいい子や人見知りしない社交的な子と同じグループにするなどの配慮をします。

 

 

また、学年によってではありますが、自己紹介や質疑応答などの場を設け、転入生に興味をもてるようにすることも効果的でした。

 

 

その他、私は「歓迎会」と称して、その日は1日室内ゲームをするなど集団遊びを多く取り入れていました。

 

 

一生懸命ルール説明をしてあげようとする子、「こっち!こっち!!」と誘導してあげようとする子・・・

 

 

遊びの中で自然と関わり歓迎ムードを全開にすることで、転入生にも自然と笑顔が見られることが多かったようにおもいます。

 

 

また、自由遊びの時も保育者が一緒に遊んだり過ごしたりするようにしていました。

 

 

早く信頼関係を築きたいという狙いもありましたが、子ども達は先生と一緒に遊びたがる子が多いもの。

 

 

自然とたくさんの友達が集まり、自由遊びの中でも自然と子ども達同士の関わりを持つことができるからです。

 

 

「ここも安心できる場所だ、楽しいところだ」・・・そう思ってもらえるように尽力します。

 

 

なた、保護者の方にも保育終了後に1日の様子を電話などでお知らせします。新しい環境で不安を抱いているのは保護者の方も同じでしょう。

 

 

保護者の方にも安心してもらえるようにという気持ちの他に、子ども達同様保護者の方とも信頼関係を早く築けるようにするためでもあります。

 

 

なので、必要に応じて初日だけではなく、マメに連絡をするようにもしていました。

 

 

また、役員さんが動いてくれてランチ会や親子合同のクラス会を設け、保護者の方同士の交流も持てるようにしてくださったこともありました。

 

 

私が受け持ってきた中ではどの子もスムーズに園生活、そしてクラスに馴染んでくれる子が多かったように思いますが、あまり心配しなくても大丈夫。

 

 

子どもの柔軟性は素晴らしく、きっとすぐに馴染めるようになると思いますよ。

 

 

親が子どもにできるフォローはある?

 

保護者の方にお願いしたいことは、入園時や日々の生活と同じ。とにかく元気に笑顔で送り出し、そして迎えてあげて欲しいということです。

 

 

保護者の方も慣れない環境に戸惑いや不安を感じていることでしょう。でも子ども達は大好きなパパママの不安にとても敏感なもの。

 

 

不安の移し合いになってしまわないように、明るく元気に送り出してあげてください。

 

 

また、もしご家庭で幼稚園になかなか馴染めていないような様子が見られたら、明るく励ますと共に担任にも知らせていただけるとありがたいです。

 

 

ご家庭と連携を取る中で、早く馴染めるようにするためにはどうしたらいいかを試行錯誤できます。

 

 

あとは、新しい環境で頑張っている子ども達は、思っている以上に疲れていると思います。

 

 

栄養と睡眠をたっぷり取って、1日の疲れをきちんと取る、という面でのフォローもお願いします。

 

 

親子ともに構えすぎず気楽な気持ちで!

 

私自身、転園などの経験がないので、不安や緊張は想像でしかありません。

 

 

でも、一保育者として、その気持ちに寄り添おう、助けになろうという気持ちはもちろんあり、それはどの保育者も同じだと思います。

 

 

手続き上の不安や疑問も、どんどんその都度聞いて解消していってほしいと思いますし、お子様の様子についても同じです。

 

 

また、周りの子ども達も「新しいお友達ができる!」と、ワクワクしながら転園してくるお友達を待っていることが多いもの。

 

 

楽な気持ちで途中入園してみてくださいね。