子供がパパ嫌いになってしまう原因や克服方法

子供がパパ嫌いになってしまう原因や克服方法

子供が成長する中でママっ子やパパっ子になり、愛情や信頼を示してくれるのは親としてはとても嬉しいことですよね。

 

 

しかし中にはママじゃないと駄目なことばかりになっていったり、パパ嫌いになったりしてしまうことも実際には多く見られます。

 

 

今回は子供がパパ嫌いになってしまう原因や克服方法について、保育士目線で感じたことや園でのママの経験談なども交えて紹介していこうと思います。

 

パパ嫌いってどういうこと?

 

ママ達の中には、子供がパパ嫌いになるという意味がよく分からない方もいるかと思います。

 

 

ここでいうパパ嫌いとは、反抗期や思春期などに訪れるものとは異なり子供が心の底からパパを嫌うという意味ではなく、

 

 

赤ちゃんの頃から様々な人や環境に触れることで一定期間生じるものだといえます。

 

 

子供がパパ嫌いになってしまったら、その原因を理解して関わり方や寄り添い方を変えていくことですぐにとはいかなくても克服が可能です。

 

 

子供によってパパ嫌いの度合いやパパに対する物事のボーダーラインも様々なので、家族で協力しながら対応策を考えていくことが大切になってきます。

 

 

親として、特に嫌われてしまった側のパパとしては悲しい気持ちもあり早く克服したいと思うかもしれませんが、

 

 

焦って子供に無理をさせたり負担をかけたりしてしまっては逆効果です。

 

 

親として持つ願望は一度グッと堪えて子供の「パパが嫌い」という気持ちが変わるタイミングを見極めるようにしていってみてください。

 

 

子供のパパ嫌いの環境的な原因と対処法

 

子供のパパ嫌いになる原因としては外的環境も大きく影響しています。主な原因と簡単な対処法を3つに分けて説明します。

 

 

パパと過ごす時間が少ない

 

ママが毎日ずっと子供と一緒に過ごしている一方でパパは仕事もあるため日中は家を空けており、

 

 

朝も早く夜も遅いためなかなか子供と触れ合う時間が取れない日々を送っている家庭も多いかと思います。

 

 

もちろんそれは仕方ないことであり、改善できる時とできない時があって当然ですよね。

 

 

しかしそうなると子供にとってはいつもそばにいて守ってくれるのはママであるという認識が強まり、パパの存在感が薄くなってしまうのが現状です。

 

 

そのような状態が続くと子供は「パパよりママがいい」と言い出すようになり、久々に会えてもパパとは距離をおくようになってしまうようになります。

 

 

実際に保育園で「産後すぐに旦那さんが単身赴任になってしまい、

 

 

一年後に帰ってきたときに喜ぶどころか不審者のような扱いで逃げ回って慣れるまで大変だった」という話も聞きました。

 

 

手際が悪い

 

これは乳幼児期の子どもに多いのですが、子供の着替えやおむつ替え、お風呂などお世話に関する手際や段取りが不慣れなために起こります。

 

 

普段はママが子供とコミュニケーションを取りながらスムーズに行っている一つ一つの作業の手際が悪く、

 

 

子供にとって「不快だ」と感じることが多いとそれだけでも子どもは泣いてしまいますし、機嫌を損ねてママを求めるような姿がみられます。

 

 

ママに比べてパパの要領が悪く慣れていないのも仕方のないことなのですが、このような事態を避けるためには毎日少しでも時間をみつけて取り組む姿勢が求められます。

 

 

パパに限らず男の人全般が嫌い

 

乳幼児期の子どもは人見知りとまではいかなくても、雰囲気や体格などから大人の男女の区別をかなり小さい頃からするようになります。

 

 

子供の本能としてママと似た雰囲気の女性や女性特有の優しい声、抱っこされた時の柔らかく丸みのある体などは好み、そうでない男性の声や体格には違和感を覚えるようになります。

 

 

こうなると家庭だけにとどまらず街中でも女性には笑いかけるのに男性に対しては警戒心を表したり、男性が近づいてきただけでも泣いて嫌がったりする姿がみられます。

 

 

この時期はパパをはじめ祖父やママの兄弟、男性の店員さんなど男の人全般が嫌いになりますが、時間が解決するのでしばらく様子をみることをオススメします。

子供のパパ嫌いの内面的な原因と対処法

 

先に述べたパパ嫌いの外的要因と共に子どもの成長発達における内面的な変化もパパ嫌いのきっかけとなりますので、こちらも3つに分けて原因と対処法を説明します。

 

 

人見知りをしている

 

子供は生後6か月から1歳くらいまでの間に親や兄弟など身近な人の顔とそうでない人の顔を見分けて判別するようになり、

 

 

この時期にあまり親しくない大人に対し極度に警戒したり嫌がって泣いたりすることを「人見知り」と呼びます。

 

 

これは子供が自分の身を守るために獲得する能力なので、発達段階においてもみられて当然の姿なのですが、時にママ以外の人全員に対して人見知りをする子もいます。

 

 

もちろんパパに対しても人見知りをするようになるので、「パパが家にいるだけで泣いてしまう」「抱っこしてもらおうにも嫌がるのでできない」

 

 

と困惑するママの相談も実際に受けたことがあります。

 

 

子供がパパのことを他人と認識して人見知りをしてしまうのは切ないですが、一度人見知りをしてしまったらきっぱりと割り切って、

 

 

これからの子どもとの接し方を変えていくよう心がけると良いでしょう。

 

 

ママが絶対的な安心感として心の支えとなっている

 

これは子供の気分的な問題です。

 

 

「パパのことも嫌いではないけれど、ママの方が良い」と思っている場合に悪意なくパパを遠ざける姿があります。

 

 

この姿はお風呂や寝かしつけの場面で見られることが多く、子供と一緒にいる時間が長いママだからこそ子供に与えられる安心感があるようです。

 

 

定番の好きな遊びや歌、絵本など生活習慣の中で子供が「ママと一緒にするルーティーン」と認識している行動はたくさんあります。

 

 

それを急にパパがするようになると、子供も混乱してしまい結果として「いつも通りのママとの習慣」を求めがちになります。

 

 

はじめはママとパパと子どもの3人でやってみるなど工夫していくと良いでしょう。

 

 

ママが下の子を妊娠している

 

ママの妊娠が上の子に与える精神的な影響はかなり大きいです。

 

実際に保育園でも「まだ子供には妊娠のことを話していないのに、なんとなく察するのか気持ちが不安定で急にぐずって泣くようになった」

 

 

とか「今までできていたことも全部泣いて甘えてママが抱っこして対応しないと落ち着かなくなった」という報告を耳にしました。

 

 

子どもなりにママの些細な変化を察知し、愛情を独り占めできない予感があるのでしょう。

 

 

ママを今までよりも強く求めるようになり、パパが手助けをしようにもママだけを求めて拒絶するようになります。

 

 

子供の不安な気持ちやありのままの甘える姿をしっかり受け止めてあげることで改善されるはずですので、

 

 

ママの体調を最優先にしつつも出来る限り甘えを受け止め、両親共に愛情を注いであげてください。

 

 

子供のパパ嫌いを克服した方法について

 

子供のパパ嫌いを克服した方法について、実際に保育園でママたちから聞いた方法なども交えながら3つ紹介していきます。

 

 

はじめは3人、徐々にパパと2人の時間を作っていく

 

「いきなりパパと子供を2人にしたら、とても気まずい空気感になった」「子供がパパと2人の空間にいられず泣いて追いかけてきた」

 

 

というママたちのリアルな経験談もあり、いきなりパパと2人だけで過ごすのはパパも子供もハードルが高く、

 

 

なぜか緊張感が生まれてしまいリラックスできない雰囲気になってしまうようです。

 

 

ですのではじめはママと子供の輪にパパも入って3人で生活や遊びを楽しむところから始めてみるのが良いでしょう。

 

 

パパも普段ママが行なっている関わり方や声掛けなどを見て学ぶことができ、子供も無理なくパパの存在に慣れてくれます。

 

 

子供が慣れてくれば、そのうちママがひっそりとその輪から抜けてみても2人で仲良く過ごすことができる雰囲気になると思いますので、

 

 

時間をかけて父子の時間を少しずつ増やしていくようにしましょう。

 

 

パパにおむつ替えやお風呂などできそうなことを任せてみる

 

ママ目線で見ても、普段積極的に子育てをしないパパがたまにおむつ替えなどをするとその手際の悪さにどうしても

 

 

「自分がやった方が早い!」とその役割を奪ってしまいがちですよね。

 

 

ママもその気持ちをグッと堪えて、やり方やコツをパパに教えてあげながらパパと子供がスキンシップやコミュニケーションを

 

 

自然な形でとれるようにサポートしてあげると良いでしょう。

 

 

パパも子供もその状況に慣れてくれば、パパは子供とのかかわりに自信が持てますし、子供は「パパと一緒に〇〇したい」というような思いをもつようになってきます。

 

 

両親で相談し、パパがやりたいこと、できそうなことがあればママに代わって役割として任せてあげることで、

 

 

その役割を通して自然に子どもと触れ合う時間が継続してとれるようになり、

 

 

子供もパパに対する信頼感が生まれることで、「パパ嫌い」は解消されるようになります。

 

 

子供目線で思いっきりふざけたり、笑ったりして接してもらうよう伝える

 

「パパが子どもの前でふざけたり歌ったりすることに恥ずかしさがある」

 

 

「なぜかいつもちょっと上から目線でかかわっている気がする」とママたちが愚痴交じりに話しているのも良く耳にします。

 

 

パパの性格や日々の仕事で見せている真面目な姿が影響しているのかもしれませんが、子供は自分と同じ目線で対等に関わってくれる大人が大好きです。

 

 

恥ずかしさや照れは捨てて思い切り子供と笑ってふざけて遊ぶパパの方が子供にとっては断然「大好きなパパ」になりやすいでしょう。

 

 

パパ嫌いから子供に変に距離を取られている場合には子供と離れていても遠くから笑いかけたり、

 

 

大きく手を振って話しかけてみたりしてみると、子供の見方も変わってくるでしょう。

 

 

子供のパパ嫌いはママに対する愛情の強さの表れ!

 

子供のパパ嫌いは決して本心ではなく、「パパよりもママの方が大好き」だから生じるものです。

 

 

つまりママと同じ土俵に立って同じように愛情と時間をかけて子供とかかわることで、パパ嫌いはどんどん克服されていき、

 

 

最終的にはパパ大好きっ子になることも十分にあり得ます。

 

 

時期的なものや子供の発達からくるパパ嫌いもあるので、一度拒絶されたからと悲観的にならずに、ママの協力も得ながら少しずつできることから距離を縮めていけば良いのです。

 

 

子供の些細な心情の変化や見せるサインを見逃さないように心がけて、子供とたくさん遊んで笑って過ごしていくようにしてみてくださいね。