子育てで疲れて一人になりたいと思った時の対処法は?ママ達の経験談
妊娠、出産を経て子育てが始まるとママの一人の時間をとることはほぼ無くなりますよね。
しかしママだって子育てをしていて一人になりたいと思うこともあると思います。
今回はそのようなママたちが一人になりたいと思った時にどう対処しているのかについて、保育士として接する中で知りえたママたちの経験談や子育ての工夫も交えながら紹介していきたいと思います。
子育てをしていて一人になりたいと思うタイミングとは
産後で心身ともに疲労が溜まっているママですが、そこから休みなく子育てが始まります。
特に乳児期は夜泣きや授乳も頻繁にあり、24時間体制で子どもにつきっきりといっても良いでしょう。
このような状況の中で、ママが一人になりたいと思うタイミングは主に2つあります。
ママが育児、家事、仕事など身の回りのことに全力で取り組みすぎて、疲れてしまった時
これはいわゆる「育児疲れ」です。
子どもが泣き叫ぶ、ママのそばから離れられないなど常に気を張った状態で子どものことを最優先にして過ごす中で家事や仕事も今までと同じペースで
しなければならないことで心身共に負担がかかり、疲れ切ってしまう例です。
「何もせずに一人でゆっくりしたい」「疲れすぎてしまって頑張りたいのに体力も気力もない」という感覚が生まれたら、それは身体がSOSを出しているサインです。
子どもが母乳や人見知りの時期から卒業し、誰かに預けられる環境が整った時
これは産後から必死に慣れない子育てに奮闘してきたママに少し気持ちの余裕が出来てきた時のことを指します。
保育士や祖父母など、ママ以外にも愛着関係を築ける相手ができたり、ママと離れていても機嫌よく過ごすことができたりするようになることで、
ママも「少しの間子どもを預かってもらえれば出かけて用事が済ませられる」「預かってもらえるならば一人で息抜きしたい」と前向きに考えられるタイミングが来ます。
一人になりたいと思った時の対処法について
ママを取り巻く環境によって「一人になりたい」と思った時の対処法も様々ですので、ここでは3つに分けて説明していきます。
子どもを預かってもらい、一人で息抜きをする
身近に頼れる子育て協力者がいるのであれば、子どもをお願いして数時間だけでもひとりで外出するなり、趣味に没頭するなりして自分だけの時間をとる方法です。
自分のために時間を使うことで充実感や満足感が得られ、リフレッシュした状態で子どもとも再会することができます。
「今日は好きなことを思い切りできたから、また明日からママとして子育てを頑張ろう!」と前向きな気持ちを持つこともできる良い方法です。
子育て、家事、仕事などは完璧主義になりすぎず、できる範囲でほどほどに頑張るようにする
完璧主義のママに多いのですが、何事も今まで通りもしくは今まで以上に完璧にこなそうと思っていると思い通りにいかなかったときに大きなストレスや疲労感を感じて
「何もかも投げ出して一人になりたい」と思いがちです。
中でも子育ては思い通りにいくことの方が少なく、子どもの姿は日々目まぐるしく変化していくために家事や仕事に割く予定の時間が無くなってしまうことだってあります。
子育ては慣れないことの連続ですので、全てを完璧にうまくやろうと思わなくても良いのです。
子どものこととママの体調を第一に考えて、無理せず潔くできなかったことは後回しにして優先順位を考えながら生活してみることをオススメします。
睡眠を十分にとる
子育て中は夜泣きや授乳、子どもの寝ぐずりなどによってママも細切れの睡眠になることが多いです。
極度の疲労や寝不足状態になると、何事に対してもマイナス思考になりがちです。
「一人になりたい」「ゆっくり休みたい」と感じた時にはなるべく家族に協力をしてもらい休息をとることをオススメします。
ある程度まとまった睡眠がとれると、体力も回復する上に頭もスッキリしてストレス解消にもつながります。
また集中力もアップすることで効率よく時間を使えるようになり、すき間時間にママの一人時間を作り出せるようになる良い方法といえます。
ママたちが一人になりたいと思ったときの経験談
私が保育園で勤務していた時に、ママたちから聞いた実際に「一人になりたいと思ったときの状況やその後の経験談」について2つ紹介していきます。
「一人になりたい」と思ってしまった自分に罪悪感がある
旦那さんは仕事が忙しく平日はほぼワンオペ育児をしており実家も遠方なために身近に頼れる人もいない中で育児に追われて疲れ切ってしまい、
子どもをあやしながらつい「一人になりたい」と考えてしまうことが、ママとして駄目なのではないかと真剣に悩み、
「子どもがいるのに一人になりたいと思ってしまう自分」に対して罪悪感を持って悩んでいるママがいました。
相談を受けたので保育士として「主婦業や子育てを休んでゆっくりできたらいいなぁ」という願望は誰にでもあるので気にしすぎてはいけないこと、
一人になる時間が必要だと思えば周囲にもその気持ちをはっきりと伝えて協力を求め、ひとりを満喫する時間があっても何の問題もないことを伝えました。
そのママは半日だけ子どもを旦那さんに預けて美容院やマッサージに行ったところ、心も体も軽くなってものすごくリフレッシュできたようでした。
ママの体調や機嫌が良いことで子どもに対する思いや家庭内の空気もより穏やかになり、旦那さんの理解も得られて毎日楽しく過ごせているとのことでした。
「私と同じように悩むママがいたら、ひとりの時間を持つことは悪いことじゃないし、むしろプラスになることばかりだよ」
と伝えてあげたいと笑顔を見せてくれたので安心しました。
一人になった時の解放感は何にも代えられないけれど、離れている間も子どものことは常に考えてしまう
こちらのママは元々家族の理解と協力もあり、比較的自分の時間を取りやすいいわゆる「一人推奨派」の方です。
家事や育児の効率もよく、空いた時間を作るのも上手でうまく息抜きをしてバランスをとっているような印象でした。
一人の時には主に美容院や趣味の本屋巡り、テレビやネットで評判のカフェでゆっくりお茶をするようにしていて、
一ヵ月に数回ほど「疲れが溜まって笑顔が減ったな」と思ったタイミングで一人になることが多いそうです。
一人の時間を過ごしているなと実感する特徴として荷物が軽いこと、音楽を聴きながら歩けること、目線が高いことをあげていて、
とにかく解放感と充実感が得られると話してくれたことがありました。
その一方で「どこにいても、何をしていても頭の中では何かしら子どものことを考えている自分がいる」「なんだかんだ早めに帰って子どもと触れ合っている」
とも話していてこれは子どもと離れてみて初めて分かったことだそうです。
ママは離れてみて初めて感じる自分の子どもに対する思いや愛情もあり、かけがえのない存在であることを再認識できたことに価値を感じており、
一緒にいる時間と離れている時間でメリハリをつけることで親子関係がより良好になって子育て疲れや不要なストレスも減ったと感じていたので良かったなと思います。
一人になれない時の対処法はあるの?
育児疲れなどから「一人になりたい」と思ってはいるものの、環境や条件が合わずにどうしても一人になることが難しい場面もありますよね。
そのような時は諦めて悲観的にならずに以下の2点を心に留めて乗り越えてほしいと思います。
近いうちに実現できそうなひとり目標を具体的に立てる
いわゆるウィッシュリストです。
例えば「子どもの人見知りが終わったら一度実家に預けて美容院でスパを受けよう」とか
「今度の休みは旦那がみてくれるから〇〇カフェのケーキを買いに行こう」といった内容で構いません。
ポイントは遠い目標ではなく直近で実現可能なレベルの目標にすること、さらに目標の内容を時間や場所を含め具体的に考えることです。
身近な家族にママの状態や大変さを伝えながらサポートしてくれる機会をうかがって、目先の楽しみを増やして気分をあげて辛い時期を切り抜けましょう。
いま子どもと一緒にいられる時間を貴重だと捉える
慣れない子育てに追われている時は「毎日毎日子どもと同じことの繰り返し」「いつでもどこでも子どもと一緒で気を張って疲れる」
と後ろ向きな考えが生まれがちですが、子どもは日に日に成長し、あっという間に大きくなります。
乳幼児期の頃のように甘えてくることも、全力でママを求めてくることも少なくなってくるのです。
だからこそ「毎日大変だけれど子どもと一緒に充実した毎日を送ることができている」「子どもの成長を毎日そばで見ることができて幸せ」
という捉え方をしてみるのも良いでしょう。物事は見方次第で価値観が変わりますので、ぜひトライしてみてください。
一人になりたい気持ちは誰にでもある!罪悪感を持たずに周りに伝えて
子育ては体力的にも精神的にも想像以上に大変なことばかりです。過酷な状況の中でも弱音を吐かずに日々子育てに奮闘しているママには頭が上がりません。
そんなママが「一人になりたい」と思った時は身体が休息のサインを出している証拠ですので、罪悪感をもたずにしっかりとその気持ちと向き合うことが大切です。
ママが一人になることで新しく得られる子育て観や気持ちもあります。ママが数時間でもひとりになって毎日笑顔で楽しく過ごせるなら、一人になることにも意味があります。
決して非難されることではないので、少しでもそう感じたら周りに正直に思いを伝えて相談してみることをオススメします。