保育園の送り迎えの時の挨拶〜親同士、保育士への挨拶について〜
お子さんが保育園に通いだすと、担任保育士や同じクラスの保護者など親も関わるべき人が一度に増えます。
担任保育士はもちろん、送り迎えの時間帯が同じだと親同士もほぼ毎日顔を合わせることになります。
保護者としても保育園での人間関係は円滑に進めたいものですよね。
毎日の送り迎えの中で「保育園での送り迎えの挨拶って他の家庭はどうしているのかな」
「同じクラスのお母さんとはどうやって関わればいいのかな」という悩みも出てくるかと思います。
今回は保育士としての経験も織り交ぜながら、実際に保育園でやりとりされている挨拶について紹介していきたいと思います。
保育園での送り迎えの流れって?
保育園での送り迎えの流れというものは、実際に通い始めてみないとなかなか分からないものですよね。
基本的に送りの時間には親御さんは通勤がありますし、迎えの時間は夕食の支度や家事があるということもあってバタバタしています。
保護者の方のクラスの滞在時間もそれほど長くはありませんので、流れとしては朝ならば連絡ノートや子どもの荷物などをロッカーに入れる、
担任保育士と子どもの体調などについて確認して出発。
夕方ならば連絡ノートと子どもが園生活で使用した着替えなどを回収する、担任保育士に子どもの様子を聞いて帰宅。というルーティーンであり非常に簡単なものです。
中には保育士と話をするのが好きな保護者の方もいますし、子どもの成長や家庭での過ごし方に関して不安や相談のある保護者の方もいますので、
決して早く出入りしなければいけないということはありません。
しかし保育園によっては送り迎えの保護者の出入り時間をタイムカードや記載簿で厳密に管理しているところもありますので、家庭ごとに定められた時間内で
送り迎えができるように協力してもらうこともあります。
なのでもし「ゆったり支度をして担任の先生とも子どもの話を丁寧にしたいから比較的長くクラスにいるかも…」と思う場合には通われている保育園に
登園時間に関する決まりや毎日の支度の内容などを事前に確認した方が良いでしょう。
保育士に対しての送り迎えの時の挨拶の仕方は?
保育園における保育士や園長に対しての挨拶の仕方にこれといった決まりや特別な挨拶の仕方はありません。
ほとんどの保護者の方は送りの時には「おはようございます」「今日もよろしくお願いします」、迎えの時には「こんばんは」「1日ありがとうございました」が基本です。
園生活が何年も続き、保育士と保護者の間に信頼関係が築かれてくると、
挨拶のあとに家であった子どものエピソードを教えてくれたり仕事の愚痴を言ってくれたりとざっくばらんな会話もするようになります。
時には「先生もいつも大変だね〜ご苦労様」「先生もゆっくり休んでね」「うちの子大きいから抱っこするの大変でしょう?」
とねぎらいの言葉を挨拶替わりにかけてくれる保護者の方もいますので、形式的な堅い挨拶を毎日するようなことは一切ありません。
しかし日によっては家を出るまでに時間がかかったり、子どもが保育園に行くのを嫌がったりして本当に急いでいるときもあるでしょう。
そういう時は無理に丁寧に挨拶やお話ができなくても仕方ないのは保育士も理解していますので気にしていません。
もしどうしても気になるようならお迎えの時や後日時間のある時に「今朝はバタバタと急いで出ていってしまってすみませんでした」と一言声をかけてみると良いでしょう。
保育士としても、最初は少し緊張感や距離感のあった保護者の方と日に日に打ち解けていって気楽に挨拶や世間話ができる関係性になれると嬉しいものですので、
そこまで緊張せずにまずは挨拶、余裕があれば世間話、打ち解けてきたら少し崩した言葉遣いでやりとりをしてみると良いでしょう。
親同士での送り迎えの時の挨拶の仕方は?
保育園では両親の仕事の時間によって送り迎えの時間がある程度固定されてきますので、
送り迎えの時間がずれている親同士は同じクラスであっても行事の時くらいしか会わないこともあります。
そうなると逆に大体いつも送り迎えの時間が同じで、毎日のように顔を合わせる子どもとその保護者の方も出てくるようになります。
担任保育士とは違い会話を必ずしないといけないというわけではないので
「いつもクラスで会うけど何か話した方がいいのかな」「話しかけて反応が微妙だったら悲しいな」とやきもきしてしまう方もいるのではないでしょうか。
確かにママ友を積極的に作りたいタイプの方もいれば、そういったコミュニティに入るのが少し苦手な方もいます。
もちろん人見知りの方もいますし、一人目のママと三人目のママが同じクラスにいることもあるので保護者の年齢の幅も広いので無理する必要はありません。
最初は様子見で「おはようございます」「こんばんは」といった挨拶のみで良いかと思います。
しかし親同士が気遣ったり警戒したりしている間に、子供同士はすっかり仲良くなっているパターンが良く見受けられます。
送り迎えの時に子供同士が仲良く遊んでいる姿や、両親に友達の名前や出来事を話す様子を見ていれば親同士も自然と会話が始まって関係性ができてきます。
はじめは「〇〇の母(父)です。いつも子どもが仲良くしてもらっているみたいでありがとうございます」
「いつも同じ時間にお会いしますよね。ちゃんと挨拶できずすみません」と少しずつやりとりを広げてみると良いでしょう。
挨拶がてら少しずつ仲良くなってきたかな?と思ったら子育て経験のある先輩ママには悩みやコツを相談したり、
同い年の新米ママとは友達のようになって休日も親子で遊んだりすることもできて自分の子育てや保育園生活も楽しくなってくるはずです。
挨拶が子どもに与える影響とは
保護者の方が保育士や同じクラスの保護者の方に笑顔で積極的に挨拶をしている姿をお子さんはちゃんと見ています。
「会った人にきちんと挨拶をする」ということは保護者の方だけでなくお子さんにとってもとても大切なことです。
「ちゃんと先生に挨拶して」「友だちにご挨拶して」とただ口で伝えるよりも、親が率先して見本となる姿を見せてあげることで、
子どもも真似してやり始めて習慣として根付くようになるのです。
さらに子どもは親が気を許してコミュニケーションを取っている相手には警戒心を解きやすいので、信頼できる担任保育士やママ友と楽しくやりとりすることで
子ども自身にも「保育園は楽しいところで、先生に頼って良いのだ」という安心感を与えることにつながり送り迎えがしやすくなります。
実際に保護者が保育士に不信感をもっていると同じように子どもも保育士を警戒するようになり、送りの時間に泣いて保護者から離れようとせずお別れまでに
ものすごく時間がかかってしまうという事例もありました。
逆に親子共に大好きな先生がクラスにいると、子どもは自分で親から離れて保育士の方に甘えに行く姿も現状として見られていますので、
送り迎えの時の大人同士のやりとりを甘く見てはいけません。
毎日の挨拶はコミュニケーションの一環!笑顔で子どもの送り迎えを
園生活を円滑に進めるためにも、大人同士のかかわりはとても大切ですので最低限のマナーとして一言挨拶をすることが望ましいです。
「何か話さなければ」「無視されたら嫌だな」と身構えるよりも、気持ちよく挨拶をすることを日々続けて少しずつ保育士や親同士の関係性を築いていくのが良いと思います。
はじめは緊張するかもしれませんが、保育園も会社と同じで毎日決まった時間に行き、毎日同じメンバーとかかわる小さな社会の場ですので時間が経てば互いに慣れてきます。
コミュニケーションの第一歩として毎日元気に挨拶をしてみてくださいね。