保育園で肌着は何枚必要?ロンパースは?おすすめの種類やデザイン
子どもが保育園に入園すると、保育園生活に合わせて用意するものや毎日保育園に持参するものなどがたくさんありますよね。
特に0〜1歳児の場合には肌着をはじめとする着替えをまとまった数用意することが多いですが、実際にどのようなものが良いのか、
決まりはあるのかなど分からないことも多いかと思います。
そこで今回は保育園での0〜1歳の乳児クラスの肌着について枚数やおすすめの種類やデザインについて実際に保育士として勤務した経験談も交えながら紹介していきたいと思います。
保育園での乳児クラスで必要な肌着の枚数って?
保育園の0〜1歳児クラスに入園する際には、保育園に子ども用としてストックしておく衣類の数も、
日々補充しておく衣類の数もママが入園前に想像している以上に多めであると思っていただいた方が良いかもしれません。
保育園には子ども一人ひとりに専用のロッカーがあり、そこに着替えやおむつ、食事用エプロンなどを入れます。
基本的には日々の送迎の際に保護者の方自身が管理し、必要なものを必要な分だけ補充したり、気候に合った衣類に変えたりしてもらうようお願いしている保育園が多いです。
用意する肌着の枚数の目安としては
「一日に3〜4着を基準として、予備としてプラス2着程度の計5〜6着あるのがベスト!」といえます。
「保育園では一日でそんなに着替えをするの?」と思う方もいるかもしれませんが夏場には着替えの回数も増えますし、
食べこぼしや吐き戻しといった0〜1歳児ならではの姿もみられるために着替えの回数は子どもによっても日によってもまちまちであるのが現状です。
私の保育士としての経験上、このような場合に常に子どもの肌着が5〜6着常備されていればどんな状況にも対応できるため、保育園としてもありがたい数であると思います。
しかし保育園の方針や子ども用ロッカーの規模などによっては保育園やクラスごとに用意する着替えの枚数や上限が細かく決められているところももちろんあります。
大抵は園の入園説明会の際に担任から準備物についての説明があったり、おたよりとして配布されたりしますのでそれに沿って用意することが望ましいです。
ただ子どもの体調や体質によっては着替えが少なくて済む子もいれば何度も着替えが必要になる子もいるので、
保育士から個別に枚数や着替えの用意のタイミングを声をかけて伝えているところもありますので、
子どもの保育園生活が始まる前にママが入園準備をするタイミングで分からないことや不安なことがあれば担任保育士や園長に質問をして
確認しておいた方が間違いがなく良いでしょう。
どうして肌着はたくさん用意しないといけないの?
乳児クラスでは肌着の用意が予想以上に多めと知って驚いた方もいるかと思います。
それではなぜこんなに肌着が必要なのか、その理由を4つに分けて説明していきます。
・汗をたくさんかくため
乳児は大人よりも体温が高く、新陳代謝も良いため普通に過ごしていてもかなりの量の汗をかきます。
特にお昼寝から起きた時や、気温が高く暑い時は髪の毛も濡れてしっとりするほどの汗をかくこともあります。
そのような場合には汗をかいて肌着が濡れていると分かった時点ですぐに着替えをします。
汗で服が濡れていたり、肌がべとべとしたりしている状態は大人でも不快ですから、それは小さな子どもでも同じです。
不快な状態でい続けることは子どもにとってはストレスにもなりますし、風邪を引くリスクもありますので、
保育園で快適かつ健康に過ごしてもらうためにも一日に数回の着替えは必要不可欠といえます。
・不衛生な状態になるのを防ぐため
汗をかいた状態や肌着が汚れた状態でいるということは、蒸れやかゆみを生じさせてしまい子どもにとって不衛生な状態につながります。
このような状態で着替えをせずにいると、あせもやかぶれなどの皮膚トラブルはもちろん、子どもによってはかゆみに耐え切れず掻きむしってしまうことで
傷口からばい菌が入って化膿してしまったり、悪化してとびひになってしまうこともあり良い状態とは決して言えません。
乳児の肌はとても柔らかくデリケートであるため、肌着を変えるなど日々のこまめな衛生管理を徹底することで不衛生な状況を無くすことができます。
・よだれや食べこぼしなどで汚れることが多いため
0〜1歳児の子どもは歯が生え始めたり、離乳食を食べ始めたりすることから唾液の分泌も盛んになります。
子どもによってはスタイが欠かせないほど大量のよだれを常に出していることもあり、
唾液が首や胸元に浸みこんだままだとかぶれの原因にもなりますので肌着はこまめに着替える必要があります。
またミルクの吐き戻しや食事の際の食べこぼしなどが子どもの上半身にかかったり、付着したりすることも頻繁にみられる状況です。
もちろんすぐにふき取ったり、食べこぼしなどは食事用エプロンを活用して衣類が汚れないように工夫したりしてはいるのですが、
それでも衣類が汚れてしまう可能性は無いとは言えません。
汚れてしまった場合にはすぐに肌着から全て着替えますので、多い場合だとミルクを飲むたび、
もしくは午前おやつ・給食・午後おやつと食事のたびに着替える子が私の勤務していた保育園ではクラスに1人はいました。
・感染症などで嘔吐が続く可能性があるため
家庭とは違い保育園では大人数の乳児が同じ場所で毎日ほとんどの時間を過ごします。
同じ空間に乳児がたくさんいるということは、それだけ感染症にかかるリスクや環境の変化から体調を崩したり風邪を引いたりする可能性が高くなるということが言えます。
もちろん保育園としても感染症予防や蔓延防止のために衛生管理には細心の注意を払ってはいますが、
それでも毎年6月あたりと2月あたりには胃腸炎やインフルエンザが流行してしまいます。
中でも胃腸炎は嘔吐や下痢がとめどなく続くために衣類が汚れてしまうことも多く、着替えても着替えても足りないということが実際にありました。
感染拡大防止のためにも嘔吐物や便が付着した衣類はすぐに脱ぎ、新しい清潔なものに変えていかなければならないため、肌着のストック数が重要になります。
用意する肌着の種類やデザインに決まりはあるの?
保育園のために用意する肌着の種類やデザインについて、保育士としての経験からおすすめのタイプや特徴を4点挙げて説明していきます。
・0歳児〜1歳前半まではロンパースタイプ
ロンパースとはトップスとボトムスが一体になった赤ちゃん用の肌着のことを指します。
上下がつながっていることでお腹が出たり、はだけたりしないのが特徴で、お股の部分までスナップボタンがついているのが基本のデザインです。
赤ちゃんは寝がえりをうったり、ずり這いをしたりと次第に活発に動くようになります。
この時に肌着がはだけて脱げてしまったり、お腹が出てしまったりすると動きに制限がかかったり、
身体を冷やしてしまうことはもちろん、身体や首に絡まってしまうリスクも考えられます。
以上の点から乳児初期に使用する肌着はロンパースタイプが良いといえます。
・1歳後半〜2歳近くになったらセパレートタイプ
これはロンパースとは逆で普通のシャツタイプやタンクトップタイプのデザインのよくある肌着のことを指します。
月齢を重ねて子どもが大きくなってくると、寝かせて着替えをすることも少なくなってきますし、
子どもが自分で着脱をしようとする姿もみられるようになってきます。
その時にいつまえでもロンパースでは子どもも大人も着替えるのに一苦労ですし、窮屈になってきます。
ロンパースからセパレートに移行する時期やタイミングに関しては子どもの発達をみながら担任保育士からも
個々にお伝えしていくようにしている園が多いと思いますので、気になったら質問してみても良いでしょう。
・伸縮性があり、通気性が良いもの
先述した通り、乳児は大人よりも体温が高く、汗もかきやすいです。
身体に熱がこもると体調を崩してしまいますので、肌着を選ぶ際には通気性の良いメッシュ素材を基準に揃えることをオススメします。
さらに乳児とはいえ動き出すようになった子どもの着替えは簡単にはいきません。
腕を通したり、首回りを大きく伸ばして頭からかぶったりというようなひとつひとつの動作を大人も子どももスムーズに済ませるためにも、
引っ張ればある程度伸びるけれど離せば戻り、伸びっぱなしにはならないような適正な伸縮性をもった生地の肌着が良いでしょう。
・季節問わずなるべく薄手のもの
肌着と一言でいっても世の中には様々な素材やデザイン、形の肌着が売られています。
「夏は暑いから薄手のタンクトップ」「冬は冷えるから厚手で長袖のもの」と考えがちですが、
保育園で着用する肌着は一年を通して薄手のものの方が使い勝手が良いように経験上からも思います。
保育室内は床暖房や空調設備も整っていますし、最近では厚手でなくても防寒や保温性に優れた機能をもつ上着もたくさんありますから、
そこまで着込む必要も無くなってきているといえます。
逆に厚手の長袖の肌着だと、上に着るTシャツやトレーナーの袖の部分がゴワゴワしたり、肩の部分がきつくなって可動域が狭まってしまったりすることがあります。
そうなると子どもの身体の発達や快適さという面でもマイナスな影響を及ぼしてしまうので、肌着は通年で薄手のものでも問題ありません。
見出し4『肌着が汚れてしまったり、足りなくなってしまった場合の保育園の対応は?』
毎日保育園に十分な数の肌着を用意していても、その日の子どもの過ごし方や体調によっては極端に汚れてしまったり、
着替えが多く手持ちの肌着では足りなくなってしまうことがあります。そのような時の保育園の対応を私の経験から3つ紹介します。
・汚れたものは簡単に手洗いして返却
食べこぼしやミルクの吐き戻しで染みが付いてしまったり、おもらしをして肌着が汚れてしまったりという生活の中で付いた汚れに関しては、
すぐに着替えさせ、汚れた衣類は汚れもの専用の洗い場で洗剤をつけて手洗いし、堅く絞ってビニール袋に入れて返却していました。
お迎えの際には普段の着替えの洗い物以外に汚れ物があるということをまずお知らせします。
そして汚れがついた原因や園で簡単に手洗いをしてあること、家庭でもう一度丁寧に洗って欲しいということを丁寧に伝えて持ち帰ってもらうようにしていました。
・嘔吐など感染の危険があるものは個別対応
嘔吐や下痢など感染症による症状がみられ、そのままにしておくことでクラス内で空気感染をするかもしれない
危険性のある汚れ物に関しては特定の保育士が一括して着替えから汚れ物の手洗い、消毒まで担当します。
その間に他の保育士は周りの子どもがその汚れ物に触れたり近づいたりしないように見守り、室内の喚起や消毒も同時に行います。
この場合の汚れ物はまず園内であらかじめ作ってある消毒液につけてから、汚れ物専用の洗い場でビニール手袋を着用して手洗いして簡単に汚れを落とします。
その後は固く絞ってそのままジップロックなどの密閉袋に入れるか、ビニール袋を2重にして入れて口をしっかりと結んで返却していました。
お迎えの際には感染症の可能性があることや、汚れ物の処理の方法、処理した側もマスクや手指消毒を徹底しないと感染のリスクがあることを十分に伝えるように配慮していました。
・ストック不足の場合には保育園の衣類を貸し出し
毎日仕事に家事にと大忙しの保育園ママなので時には「朝バタバタしていて着替えを持ってくるのを忘れてしまった」
「洗濯が終わってなくてストックが増やせなかった」ということもありますよね。
そのような場合や、一日に着替えをたくさんしてしまい保育園側がストックを使い果たしてしまった場合には、保育園で用意している予備の肌着を貸し出して着せています。
もちろん保育園にあるストックは万が一の時に備えてのものなので、そこまで多くあるわけではありません。
子どもに合った色やサイズがない場合もありますが、あくまで応急処置的な形で着られそうなサイズのものを選んで着せています。
保育園の貸し出し用の衣類にはタグや裏地の部分に保育園の名前が油性ペンで書かれているので、
子どもが保育園の肌着を借りた場合は家庭で洗濯して後日返却するのが原則となっています。
お迎えの際には肌着が足りず保育園のものを貸し出していることを伝えて、
「急ぎではないですが保育園のものですので返却をお願いします」と一言お伝えするようにしていました。
ここに書いた保育園の対応は私が勤務していた園での例ですので、
保育園の方針や担任保育士の価値観によっては他にも色々な対応があるといえますので、不安な場合には事前に確認することが望ましいといえます。
デザインよりも機能性で選んで
保育園に常備しておく0〜1歳児の肌着の枚数は5、6着あるとひとまず安心といえるでしょう。
肌着は通年薄手のものの方が保育園としては使い勝手が良く、凝ったデザインのものよりも伸縮自在でスナップボタンが並びでついているものだと有難いです。
一日の着替えの頻度やタイミングなどは保育園での生活リズムや子ども一人ひとりの発達によっても異なってきますので、
保育士としては子どもがいつも快適かつ健康的に過ごせることを第一に考えて保護者の方にもお伝えしていくようにしています。
ぜひ担任保育士と連携しながら子どもに合った肌着の枚数やデザインを選んでみてくださいね。