保育園で子供がケガをした時、保護者にしてほしい対応

保育園で子供がケガをした時、保護者にしてほしい対応

保育園に預けていると、ケガをして帰ってくるお子さんがいますよね。

 

「うちの子は毎日ケガをして帰ってくる」

 

「ケガをする頻度が多く感じる」

 

と言う思いを持っている方も多いと思います。

 

保育園は集団生活の場所なので、ケガをする事はありますが、ケガをしてきた時に保護者はどのような対応を取ればいいのか、

 

そもそも、保育園で考えられるケガとはどのような物があるのか、気になりますよね。

 

今回は私が保育園に勤めていた時の体験をもとに、保育園でよくあるケガの例えと、保護者の対応の仕方をご紹介していきたいと思います。

 

保育園でのケガはどのような物がある?〜ケガの例え〜

 

私が保育園で働いていた時に、実際に子ども達がケガをしてしまった、多かったケガをご紹介していきたいと思います。

 

・噛みつかれた・引っ掻かれた

これは、どの年齢でもあります。年中さん、年長さんならば少なくなりますが、感情が高ぶると言葉で自分の気持ちを表す事が出来なく、噛みついたり、引っ掻いたりする行動になるお子さんもいます。

 

「もう言葉が分かる年齢だから」と安心する事は出来ません。

 

噛みつき・引っ掻きは園で多く身近なケガです。

 

・頭を打った

保育園では0歳からお子さんを預かっている園があります。

 

歩き始めのお子さんはまだ安定していないので、転倒しやすく、頭を打ってしまう事があります。2歳児クラス以上だと、走っていて

 

・お友達のおもちゃを踏んで転んでしまった

 

お友達とぶつかって転んでしまったと言う事があります。大きくなればなるほど、走る勢いも付き、お友達とぶつかった時に頭と頭がぶつかったと言う事もあります。

 

・打撲

子ども達はケガなどを予測して行動する事は困難です。このまま走ったら、壁にぶつかってしまうなど考える事は出来ないです。その為、打撲も多いケガです。

 

走って、壁にぶつかったならばまだ、軽い方の打撲ですみますが、ホールなどにある、ステージから走って落ちてしまい打撲をしてしまったと言う事もありました。子どもの打撲は多いケガです。

 

・切り傷

園で制作物を作っている最中に、紙で指を切ってしまったり、はさみがうまく使えなく、指を切る事があります。

 

また、制作物以外でも、お友達と絵本の取り合いをしていて、絵本の紙で指を切ってしまう事も何度かありました。

 

・骨折

私が勤めていた系列の園で、年長さんの男の子達が、ブランコに乗って遊んでいました。

 

誰が一番高くなるかを競争していたら、ブランコの勢いに身体が支えきれずにブランコから落下し、腕を骨折してしまいました。骨折と言うと、大ケガですが、子どもの骨はまだ、成長途中なので、折れやすいです。

 

そして、加減が分からずに、骨折をしてしまったと言う事があるんです。

 

・擦り傷

保育園で生活している中で一番多いのではないかな?と思うのが擦り傷です。

 

走って転んだりつまづいて転んだりして、擦り傷を作る事が多いです。

 

・鼻血

鼻血も多いです。もともと、子ども達の鼻の血管は切れやすく、鼻血が出やすくなっていますがお友達とぶつかったり、おもちゃが当たって鼻血が出てしまう事があります。

 

鼻血は止まりにくいお子さんもいますし、出血量が多いと子ども達はパニックになる事も多いです。

 

 

保育園でケガをした!保護者の対応の仕方とは?

 

保育園でケガをすると言う事は、軽い傷から、大きなケガまで様々です。

 

多少の擦り傷ならばお家の方も、「元気な証拠」と思う方も多いですが、その擦り傷が毎日続くと、保育園へ不信感を募らせる方も多いです。

 

元保育士としての私の考えですが、保育園でのケガと言うのは【保育士・園の責任】だと思います。

 

お友達にやられた、自分でなったなど関係なく監督責任のある保育士や園がしっかりと危険な事を回避していないと、お子さんのケガを防ぐことは出来ないのです。

 

では、お子さんが保育園でケガをした場合、保護者の方はどのように対応していけばいいのでしょうか。

 

まずは「保育士・担任から話を聞く事」です。

 

ケガの経緯を担任や保育士がしっかり説明をする事で、お家の方も、ケガの経緯が分かり、どのように今後ケガをさせないか、どのように防止するのかを聞く事が出来ます。

 

担任や、保育士にケガの経緯を聞く事はモンスターペアレンツにはなりません。

 

お家の方がしっかり状況を分かる事が出来る事がとても大事になってきます。

 

話を聞き終わったら、【園で今後どのような対策をしていくのか】を聞く事です。

 

今後の対策を聞かなかったら同じことが何度も繰り返されます。保育士の責任感の低下にも繋がってしまいます。

 

園によっては多少の傷は問題ないと言う考えの園もありますので、園の考え、教育方針をもう一度確認してみましょう。

 

ケガをした後は、園でどのように処置をしたのかを聞く事も大事です。

 

病院へ行く時に、保育園でどのような応急処置をとったのか、病院に説明する事もありますので、ここはしっかりと聞いておきましょう。

 

保護者の方が一番してはいけない事が「誰がやったのか」と言う犯人捜しです。園によってはお友達の名前は言いません。

 

それが、ケガをさせてしまったのは園の責任だからと言う考えです。お友達の名前を言ったところで「保育園でケガをしてしまった」と言う事実は変える事が出来ません。

 

そのお友達がしてしまった行動にも問題があるかもしれませんが、根本的には【そのお友達がしようとしていた事を未然に防げなかった】と言う保育士の責任です。

 

お家の方はケガをさせられた場合

 

・悲しい気持ち
・悔しい気持ち
・怒りたい気持ち

 

と様々な感情が出ます。

 

でも、やってしまったお友達を特定したからと言って、ケガが治る事は無いのです。謝って貰えば気持ちも和らぐかもしれません。

 

でも、前後のやり取り、そのお友達の状況をしっかり把握している担任や保育士の、監督責任になりますので、お友達を特定する事は辞めた方がいいです。

保育園でのケガの経験談

 

私の息子は、年中の時に、右腕(肩に近い部分)を噛まれ、肉がえぐれ、かなりの出血をしました。

 

園で止血しましたが、肉がえぐれている事と、息子が痛くて大泣きし、止血も中々出来なかったので職場に電話が来ました。

 

最初は「お友達に噛まれてしまって…」と言う電話だったのですが園に迎えに行ったら「噛まれましたって言うレベルじゃない!」とビックリしました。

 

包帯をしていましたが、もう血が滲んでいて、少し血が垂れてきていたので、すぐ病院へ行きました。

 

傷口を縫う事は無かったですが、もう数センチ深かったら、縫う事になっていましたよと聞きゾッとしました。

 

私も、保育士として働いていた事もありましたが、正直頭に来ましたし「何でこんなに深い傷になるような事態を未然に防げなかったのか」と本当に怒りで真っ白でした。

 

病院帰りに園へ行き、病院で言われたことを説明したところ、園長から謝罪がありました。でも、私の中では謝罪が欲しかったわけではないんです。

 

経緯と、なぜここまでの傷が出来るくらいの状況を防げなかったのかを聞きたかったんです。

 

担任は保育中だったこともあり、家に帰りましたがモヤモヤした気持ちでいっぱいでした。

 

その日の夕方、担任の先生が家に来てくださり状況の説明を聞きました。最初は言い合いをしていたらしく、息子が「もういいよ」と終わりにしようとしていたので、その場から離れてしまった。

 

でも、他の保育士の話を聞くと「もういいよ」と終わりにされたことにお友達はさらに頭にきたらしく、服を引っ張っていました。

 

そこで、保育士が止め一度はごめんなさいをしました。

 

ごめんなさいをしてくれた保育士は、状況を担任に伝えるために離れた所、ガブリとやられ、息子の異常な泣き声で、駆け付けたそうです。

 

服は噛みつきのせいで破れていました。お友達に話を聞いたところ「話を聞いてくれなくてやった。自分はもうよくなかった。

 

ごめんなさいしたげど、悪いのは息子君なのに、謝らなきゃいけなくて、やった」との事でした。

 

私も話を聞き、担任の先生に、

 

・なぜ、お互いの気持ちが落ち着くまで話を聞く事が出来なかったのか。

 

・うちの息子も言い方が乱暴だから、お友達が嫌な思いをしたかもしれない。その気持ちを汲み取っていればこんな息子も、お友達も嫌な思いをしないで済んだのではないか。

 

・噛み癖がある子と分かっていたならばもう少し注意してお互いが落ち着けるように、仲裁しないといけなかったのではないか。

 

・息子の言い方にも問題があったならば、しっかり、言い聞かせるべきだったのではないか。

 

そうする事で、お互いが納得して謝る事が出来たのできたのでは無いか。

 

と言う点を話しました。

 

担任の先生は誰がやったか言いかけましたが、「誰がやったかは関係ないですその場に保育士がいなかった、子ども達の気持ちをしっかり汲み取れなかった事で起きた事です。

 

誰がやったかは関係ありません。」と言うお話もしました。園と、担任、主任の先生と話をし今後の園の対応を話し合いました。

 

園では
・噛む癖がある子がトラブルになった場合、その場を離れずに、しっかり話を聞く

 

・お互いの気持ちをしっかり受け止め、お互いが納得できるように仲裁する。

 

・どうしてもその場を離れないといけない場合、他の保育士を必ずつける

 

・基本的には、トラブルを見ていた保育士が最後まで、責任を持って解決する

 

と言う事で話し合いは終わりました。

 

息子の腕の傷は残ってしまいましたが、噛んだお友達も嫌な思いをしただろうし、

 

噛んでこのくらいのケガをさせたと言う事は保護者に伝えていたそうなのでお家で怒られてしまっただろうから、園の対応がしっかりすればいいかな。

 

と思い、モヤモヤした気持ちは終わりました。

 

 

ケガをしてしまった時のお子さんのケアも忘れずに!

 

ケガをしてしまった時に、気にしないで元気な様子ならば、大丈夫ですが

 

・傷を凄く気にしている
・ケガしたことを気にしている
・普段より元気が無い

 

などの様子が見られた場合は、お子さんとお話をしましょう。

 

ケガをした状況などを園でしっかり聞いてきたら、どうやったらケガをしなかったかな?

 

などを聞いて、一緒にこれから気を付ける事を考える事も大事になっていきます。

 

軽いケガでも毎日続いていたら、保育園はどのような対応をしているの?と言う不信感にも繋がってしまいます。

 

保育園との関係が悪くならないように、お子さんのケアをしながら、園でもケアをしてもらえるように連絡ノートに記入したり、担任とお話をしたり、時間が無い場合は、電話などをして担任と話す時間を作るといいですね。

 

また、お友達にケガをさせられた場合、お友達の事が嫌になってしまう事もあります。

 

お友達の事が嫌にならないように、お家で、ケガをさせられたお子さんの事を悪く言うのは辞めましょう。

 

ケガをさせた経緯や前後の様子がわからずに、一方的に相手ばかり責めていたらお子さんにも悪かったところがあっても「自分はケガをしたから悪くない」と思ってしまい解決するのに時間がかかってしまいます。

 

保育士の言葉よりも、お家の方の言葉の方がお子さんには大きいです。

 

お家の方が相手を悪く言って、自分のお子さんは全く悪くないと言う言葉をかけていたら、そのようにおもってしまいますので、注意しましょうね。

 

 

自分の子どもが相手をケガさせた時のお詫びは?

 

ケガをする時に、自分のお子さんもケガをしたけれど、相手のお子さんの方に大きなケガを負わせてしまった。

 

と言う事も十分考えられます。そんな時は、まずは保育園から連絡が行きます。

 

園の方針によって対応は異なりますが、ケガをさせてしまった相手のお名前を伝える園もあります。

 

すぐに謝罪に行かなきゃと思う気持ちもありますが、まずは落ち着いて、トラブルになった経緯を保育士から聞きましょう。

 

話を聞いて、状況が分かったら、保育士に相手に謝罪に行った方がいいのかを聞くといいです。

 

相手のお家の方は、「謝罪はいらない」と言う場合と「絶対に謝罪に来てもらわないと」と言う場合があります。

 

基本的に、保育園で起きた事なので、保育園の方で対応しますが、大きなケガの場合謝罪に行かないといけない事もあります。

 

保育園でのケガはお互い様な部分も大きいですがケガの程度によっては謝罪も必要な場合があります。

 

まずは、相手の保護者の方に、直接連絡を取るのではなく保育士に間に入ってもらい

 

・電話での話し合いがいいのか
・自宅まできての話し合いがいいのか
・保育園で話し合いでもいいか
・保育士も同行していいのか

 

を相手のお家の方に聞いてもらいましょう。

 

保育士が同行する事で、話し合いがこじれる事無くその時の状況を、1からきちんと説明する事が出来ますので、保育士の同行はあった方がいいです。

 

謝罪と言うと、相手のお家に行って謝るイメージですが、保育園が話し合いの場になる事もあります。

 

自宅に来られるのはちょっと…と言うお家の方も多いからです。

 

また、保育士が同行したり保育園で話し合いをする事で、ヒートアップする事なく、冷静に話し合いが出来ますので出来るだけ、保育園での話し合いか、保育士の同行をお願いするといいですね。

 

 

保育園でのケガはつきもの。でも、続くようなら相談を

 

保育園に行っていれば、色々なケガをしてきます。

 

ケガをした状況を聞き「元気な証拠!」と考えたり「ちょっと注意力がなかったかな?」と考え、お子さんと話し合ったりする事が大事です。

 

ケガ無く、安全に過ごす事が一番ですが、まだまだ、力加減もわからず、何が危ないかと言う危険予測を立てにくい年齢です。

 

お家の方も、日々の生活の中で「こうしたらどうなるかな?」などお子さんに質問をして一緒に考える事が出来ると、

 

お子さんも「こうすると危ないかも」と言う考える力が身に付き、ケガをする事が減ってきますので、ぜひお家でも試してみてくださいね。

 

引き続き、「ほいくはっく」で、保育園の情報を紹介します。