保育園の夏祭り、何をする?流れや実際に盛り上がった出し物やゲーム
保育園における「夏祭り」というイベント、よく聞くし目にはするものの、実際に何をするのかという点は参加するまでよく分からないですよね。
ママの中には「まだ子どもは赤ちゃんなんだけれど参加して楽しめるの?」「地域の盆踊りみたいに夕方から開催なの?」という疑問を持つ方も多くいらっしゃいます。
そこで今回は保育園の夏祭りとはどういうものなのか、開催内容や流れについて現役保育士として勤務していた経験談も交えながら紹介していきたいと思います。
保育園の夏祭りの開催日や出欠ってどうなるの?
保育園において夏祭りは運動会と並ぶくらい規模の大きなイベントという位置づけで準備にも長い時間をかけているところが多いです。
開催日に関しては私が勤務していた園では海の日があって連休になる週の土曜日と決められていました。
また開催時間に関しても休日なので家族の予定もあるだろうし、
参加する子どもの年齢も様々であるという配慮から盆踊り大会のように夕方からではなく、朝10時から15時までとなっていました。
開催日や時間帯に関しては方針や出し物の内容などもあるので、お子さんが通っている保育園によって違いはあると思いますが、
あまりに遅い時間から始めるところは少ないでしょう。
夏祭りの参加については当日の開催時間内であれば途中での参加も降園も自由で、中には家庭の事情や体調不良でやむを得ず欠席する家族もいますので強制ではありません。
大体の保育園では夏祭り当日の1か月くらい前からクラスやエントランスの掲示板に夏祭りのお知らせを掲示し、
おたよりを配布して出欠や保護者有志の出し物を手伝ってくれる方の人数を確認するようにしていますので、
質問や当日の参加の仕方に関して不安や疑問があればこのタイミングで担任保育士や園長に聞くと良いでしょう。
もちろん出欠や保護者有志の方の人数確認は、当日用意する出し物の景品や食材の数をある程度予測するためのものなので、
「みんな参加なのにうちだけ欠席になりそう…」とか「有志のお手伝い、仕事も忙しいけどやった方が良いのかな?」
というようにあまり深く考えたり無理をなくても保育園側としては気にしませんので安心してください。
保育園の夏祭りの流れについて
保育園の夏祭りの大体の流れを時系列で紹介していきます。
・順次登園
子どもたちは夏祭りのスタート時間に合わせて家族の方と一緒に保育園に登園してきます。
この日は参加人数に限りはないので、祖父母や兄弟とも一緒に楽しく保育園に遊びに来る姿が印象的です。
子どもの中にはお祭りの雰囲気を出すためにじんべえや浴衣を着てきてくれる子もいます。
・当日準備
大体の準備は前日までに済ませていますが、大規模な園だと外に飲食用の机やテーブルを並べたり、ブルーシートを敷いたり、
休憩用に屋外用テントを設営したりする必要があります。
私が勤務していた園では、保護者有志で当日少し早めに来て力仕事をお手伝いしてくれるパパたちが毎年いて
ほぼ保育士の手伝いなしで設営をしてくれたので非常に頼もしかったです。
設営も後半になると早めに登園してくる子どもたちもいるので、仕事をしているパパのかっこいい姿をみて目をキラキラさせており、
パパたちもその期待に応えるように活躍してくれていました。
・開会
夏祭りのスタート時間になると、夏祭り担当の保育士が前に出てきて簡単な開会式のようなものを行ないます。
朝の挨拶と子どもに向けての簡潔な夏祭りのお話、園内の説明や熱中症対策、水分補給の呼びかけなどをして5分くらいで終了します。
・ゲームや屋台など園内を自由に回って過ごす
開会式が終了したらあとは家族や子ども同士で好きなところで好きなことをして夏祭りを満喫してください。
各所の出し物のところに担当の保育士や保護者有志で手伝ってくれているママやパパがいるので、やりとりを楽しんだり一緒に写真を撮ったりしてみてください。
先生たちもお祭りらしくはっぴや浴衣を着ている場面もあるので、いつもとは違う担任保育士が見られることも子どもにとっては楽しみの一つです。
ただ当日は大人も子どもも多くの人の出入りがありますので、
保育園内で慣れている場所とはいえ子どもの安全管理や体調管理は保護者の方にもしっかりとしていただきたいと思います。
・閉会
夕方になり、終わりの時間が近づくと閉会の挨拶があります。
もちろんこれより前に帰宅しても良いので、参加は任意です。
開会式同様、夏祭りの行事担当の保育士が挨拶や感想を簡潔に話し、参加してくれた方々に向けて感謝の意を伝えて終了します。
・順次降園
乳児クラスの家庭であれば、子どものリズムに合わせて午前中のみで降園したり、家で休憩して夕方にまた来園したりということもあります。
逆に幼児クラスの家庭であれば一日通しで楽しむことができるので、仲の良い家族同士で過ごしたり、
子どもだけで園内を回ってたくさんの出し物に参加したりと、年齢別の楽しみ方ができるように工夫も配慮もしています。
ですので降園時間も厳密には定めておらず、「帰りたくなったら帰る」というような感じでした。保育士や園長に見送られて帰路につきます。
・後片付け
ここからは保育士メインで動くのですが、有難いことに年長クラスの子どもたちもゴミを集めてくれたり、
ママやパパも出来る限りの撤収作業を毎年手伝ってくださるので私の経験上ではかなり早く後片付けが済んでいたという印象が強いです。
保護者の方々も疲れているはずなのに、「先生だけじゃ大変でしょう」と嫌な顔ひとつせずに協力してくれると本当に心から嬉しく、
信頼関係が築けているように感じられる出来事です。
夏祭りで実際に保育士が行なった出し物やゲームについて
ここでは私の勤務先で実際に行なって盛り上がった出し物やゲームについて説明していきます。
・金魚すくい/ヨーヨー釣り
金魚は事前にカラービニールで保護者の方と一緒に作った作り物でしたが、この金魚と膨らませたヨーヨーをビニールプールに浮かべて中庭でお店を出しました。
大きい子はもちろん、乳児クラスの子は暑い中で水を触ったり、キラキラと浮かんでいる金魚やヨーヨーを見たりして楽しむことができていました。
まだ自分ですくえない小さな子に対しては最後は手づかみで好きな景品をひとつプレゼントするようにしてみんなにお土産として持ち帰ってもらえるようにしていました。
・泥遊び
私の元勤務先には大きな園庭があり、砂場や築山もあったためにその日はホースで水を撒いてジョウロや水鉄砲もたくさん用意して、
いつもならば制限されるはずの水遊びや泥遊びを盛大に実施しました。
これが幼児クラスの子や子どもと一緒に思い切り遊びたい保護者の方には大人気で、泥まみれで体中茶色になって全力で遊んでくれていました。
これは園でも一押しの出し物だったので、事前に告知をしており、着替えや汚れても良い服での参加を呼び掛けていました。
当日は子どもの着替えはもちろんですが、保護者の方用の男女別の更衣室と簡易シャワー室もしっかりと
用意することでせっかくの夏祭りの機会に子どもも大人も全力で遊べるように配慮していました。
後日の保護者アンケートでも泥遊びの反響が最も大きく、「公共の場ではあそこまで大人ははしゃげないけど保育園だからこそ周りの目を気にせず大人も全力で遊べた」
「大きな園庭がある園だからこそできる出し物であり、毎年実施してほしい」というような継続希望の意見が多かったです。
・スイカ割り
スイカ割は駐車場にブルーシートを敷いて実施していました。
おもちゃのプラスチックバットを用意して、大きい子は目隠しをして一人で、小さい子は保護者の方と一緒に遠くから歩いてきてスイカ割を楽しみます。
割れたスイカは給食室で一口大にカットして、その場で参加者に配っていました。
私の勤務していた園ではいつも給食の食材を仕入れている農家さんオススメの大玉スイカをいくつも仕入れており、それが子どもにも保護者の方にも好評でした。
スイカが全て割れて無くなってしまったら終了なので、大体お昼過ぎには売り切れてしまっていたように思います。
・射的
割りばしでつくった鉄砲を使った射的で、広めの保育室を使って実施していました。
景品はぬいぐるみやお菓子の詰め合わせ、プラスチックのアクセサリーや戦隊ヒーローのベルトや武器などがあり、
例え景品に当たらず取れなくても参加賞としてお菓子が必ずもらえるという流れで行なっていました。
射的といっても割りばしで作った鉄砲であり、飛ばすのは弾ではなくゴムなので実際に景品に当てて倒すのは難しいため、
紙コップに景品の写真を貼ったものを並べて子どもたちでも狙いやすく、当てやすい出し物へとアレンジしました。
子ども同士であれこれ言いながら狙い方や当て方を相談したり、一発撃つごとに「当たった!」「だめだ!外れた!」と一喜一憂する姿がとても可愛かったです。
夏祭りで保護者有志が行なった出し物やゲームについて
ここでは保護者有志の方が行なってくれた出し物やゲームについて説明していきます。
・流しそうめん屋さん
保育園の近所に大きな山があり、そこで青くてしなやかな本物の竹を毎年いただけていたこともあり、
竹の分解から組み立て、そうめんやめんつゆ、紙皿の用意まで全てアウトドアが好きな保護者の方が企画してくれました。
もちろん衛生管理などは保育士や栄養士も関与しましたが、当日の実施は保護者の方のみで回してくれていました。
子どもたちも楽しそうに流れてくるそうめんをつまんで食べていました。
・バーベキュー屋さん
こちらも流しそうめんと同様にアウトドアが好きな保護者の方、主にパパたちが火起こしから網や鉄板のセッティングまで全て担当してくれました。
子どもにも馴染みやすくバーベキュー屋さんとしていますが、実際には野菜やウインナーはもちろん、焼きそばやお餅などいろんなものを焼いてくれていました。
夏で気温も高い中、一日中ずっと焼き物をして子どもたちに笑顔で提供してくれており、とても有り難かったです。
子どもたちも「自分のパパが一生懸命お店屋さんをしている!」と誇り高そうにしていたり、
「〇〇ちゃんのパパが焼いてくれたのー」と嬉しそうに報告してくれる姿があり、大盛況だったので保護者の方と協力して実施できてよかったと思います。
・くじ引き
本物の縁日や屋台でもよくある、たくさんあるヒモの中から一本選んで引っ張り、そのヒモの先についている番号と同じ番号がついている景品をもらえるタイプのくじ引きです。
園児の保護者の方の中にこのようなゲーム製品や景品に関わる仕事をしている方がおり、一式揃えられるということで開催に至りました。
保育士が行なう出し物やゲームは基本的には手作り感があるものなので、
このような本場さながらのゲームがあることで子どもたちもいつもとは違う刺激を受け、長蛇の列が出来ていました。
くじ引きのあとに、それぞれの景品を見せ合って交換するようなほっこりした場面も見られました。
みんなで連携して大人も子どもも思い出に残る日に
保育園で開催される夏祭りは、規模も大きく多くの人が参加するビッグイベントです。
出し物やゲームだけでなく、食事も提供されるので家族で保育園の中を巡って一日通して楽しめる行事です。
また夏祭りは普段はなかなか話せない保育士とのやりとりや保護者同士のコミュニケーションが期待できますし、
子ども同士が普段どうやって遊んでいるのか、友だち同士のやりとりなども見ることができる貴重な機会となります。
保育士も子どもたちもこの日をとても楽しみにして、たくさんの準備をしています。
ぜひ家族みんなで参加し、無理ない範囲で過ごして楽しんでくださいね。