保育園のお散歩で子供が学ぶこととは

保育園のお散歩で子供が学べることとは?

保育園に行くようになったら、天気のいい日にはお散歩に行きました。

 

と言う事をお話しされたり、連絡ノートに書かれる事があると思います。

 

子どもが楽しくお散歩が出来て今日も楽しかったねと思う反面、天気がいい日は、毎日のようにお散歩に行く事があり、

 

保育園でお散歩ってそんなに大事なのかな?やっぱり子どもにはお散歩が必要なのかな?と思う事もありますよね。

 

今回は、私が保育士として働いていた時の体験と一緒に、保育園でのお散歩で子供が学べることやご家庭で準備してほしいものをご紹介していきたいと思います。

 

保育園のお散歩で学べることは?

 

保育園でのお散歩で学べることは、様々あります。乳児から、年長さんまでいる保育園には年齢に合った、ねらいを担任が考えて、お散歩に行っています。

 

私が担任をしていた時のお散歩での学びをご紹介していきたいと思います。

 

【乳児】
・さまざまな物を見て刺激を受け、子ども達と共感する。

 

・歩けるようになった子を手を繋いで歩き、手をつなぐことを自然と出来るようにする。

 

・外気浴を楽しむ

 

【幼児】
・お散歩を通して、交通ルールを楽しく学べるようにする。

 

・外でしかできない体験を通して、子ども達で考えて遊べるようにする。

 

・地域の人との関わりを大切にし、挨拶などを通して、社会性を身に付ける。

 

【共通】
・四季を感じ、外の変化を楽しむ。

 

・季節ごとの遊びを通して、自然を感じられるようにする。

 

・年齢に合った遊びを通して、運動能力の発達を促し、生活リズムを整えるようにする。

 

乳児の場合は、月齢差が大きく、同じクラスでも、歩ける子と、歩けない子がいます。

 

そんな月齢差が大きい時期ですが、おさ散歩を通して、葉っぱに触れたり、虫を見たり、風を感じる事で、子ども達は凄く刺激を受けます。

 

指差しなどをする時期でもあるので、子どもの指差しに保育士が気づき「葉っぱがゆれてるね」「リンゴが赤いね」など言葉をかけて共感する事で、

 

子ども達は、言葉の引き出しの中に「あれは葉っぱ」「リンゴ」「赤」などどんどん吸収していきます。

 

また、歩く事が出来るようになった子は、自分で歩きたいと言う意欲が大きいです。

 

そんな気持ちも大事ですが、外に出た時は「手をつないで歩くんだよ。」と言う事を無理なく出来るようにしていくねらいもあります。

 

保育士が言葉をかけながら、楽しく歩き、手を繋いで歩けたことを褒めておさんぽをする事も、とても大切な経験になっていきます。

 

バギーなどに乗っている子でも、外気浴をする事で、いい刺激になり、生活リズムが整います。

 

また、乳児クラスの特徴でもあるのが、保育園の中だけでなく、外の刺激にたくさん触れる事で、関心を持つ機会が多くなり、感じた物全てを吸収していく大事な時期になっています。

 

「初めて」の事を多く経験する事によって、子ども達の感情を豊かにしたり、発達する事の手助けになるのがお散歩です。

 

幼児期は、歩ける事が上手になるので、保育士や、お友達と一緒に楽しく歩く中で、

 

「信号が赤の時は渡らない」
「道路を渡る時は左右を確認して手をあげる」
「車が来た時は、危なくないように道の端によって、騒がない」

 

と言う事を学んでいきます。

 

また、年中さんからは、お友達同士で手を繋いでお散歩に行く園が多いです。

 

お友達同士で手をつなぐことで、お互いに声を掛け合って

 

「信号は今赤だから、止まろうね」
「手をあげて渡るんだよね」

 

など一緒に学んだことを、確認しながら渡る事も、勉強の一環になっています。

 

社会性を身につける事もとても大事で、子ども達は保育士の真似をします。担任が、地域の人に挨拶をすれば、子ども達も挨拶をします。

 

地域の人も手を振ってくれたり、挨拶をしてくれるので、地域の人と、楽しく関わりを持ちながら、

 

「挨拶をする」と言う事を学んでいく事が出来るようになります。恥ずかしがりやなお子さんでも、担任やお友達と一緒と言う事で、

 

少しずつ挨拶もできるようになっていくので、社会性を楽しく身に付けられます。

 

そして、年齢共通しているのが、季節を感じながら、遊びをし、自然と触れ合う事です。

 

室内にばかりいたら、気が付かない変化でも外に行く事によって、気が付ける変化があります。

 

その発見や、触れ合いを大事にして、季節を感じる事をお散歩では経験していきます。

 

また、外に出る事で、生活リズムを整えられる事も出来ます。

 

外で太陽の光を浴びて、身体を動かす事で、お腹も空き、しっかり食事を取る事も出来ます。

 

そして、太陽の光と外遊びは、疲れる物です。

 

年齢に合った時間と内容の遊びをして、適度に疲れる事で、お昼寝もしっかりとる事が出来て、成長を促す効果があります。

 

子ども達の心身の成長を考えてお散歩のねらいを立てています。

 

保育園でのお散歩、先生の仕事は?

 

子ども達のお散歩の学びは先程説明した通り、子どもの成長や発達の事を考えてねらいを立てます。

 

保育士は、その学びを達成できるように、子ども達が安全に遊べるように、お散歩へ行きます。

 

まずは、言葉がけです。

 

歩いている時は、子ども達が「楽しい」と思えるように、お話をしながら歩いたり、歌を歌いながら歩きます。

 

お話も「今日はどんぐりがいっぱいだから、みんなで拾って何か作ろうか!」など、外での遊びを子ども達に提案して、その後にも、楽しい事が出来るよ。と言う事を伝えていったりします。

 

また歩いている時には、段差が少ない道を選んだり、車の通る道では、どのようにしたら危なくないかを伝えながら、

 

担任間、保育士間で連携を取り、子ども達が安全におさんぽができるように、車の誘導などを行う事もあります。

 

公園など、目的地に着いたら、すぐに遊びたい気持ちになりますが、ここでも、子ども達が安全に遊ぶ事が出来るか、チェックが入ります。

 

私が勤めていた時は、一人が子ども達に公園で遊ぶときの注意点を伝え、もう一人が、遊具チェックなどをしました。

 

水滴で滑りやすくなっていないか、壊れていないか、大きな石などないか、ごみは落ちていないかを確認しました。

 

安全に遊ぶ事が出来ると言う確認が終わったら、OKのサインを出して、子ども達が遊びます。

 

公園だけでなく、お散歩コースもチェックします。

 

特に初めて行く道は、事前に保育士が歩いて、危険な場所はどの辺かを確認し、保育士間で、危険な場所を共有しながら、どのように安全に子ども達とお散歩するのか、話し合いをします。

 

しっかり保育士間で確認し合って、安全性を確保出来たら、おさんぽに行くようにしていました。

 

おうちで、お散歩をする時に、こんなに細かくチェックしたり、道の確認をする事は、難しいですが、保育士がこのようにしながらお散歩をしていると言う事を知っていたら公園などでも、

 

遊具チェックやごみの確認などは、お家でも出来そうですよね。

 

お子さんが楽しく遊べるように、ぜひ、一度安全確認をしてみてはいかがでしょうか?

 

 

保育園のお散歩で準備した方がいい物は?

 

保育園で、毎日お散歩に行く事は中々無いですが、晴れていれば、おさんぽと言う事は多いです。

 

そんな時に、お家で準備してほしい物を、私の保育士の時の体験からご紹介していきたいと思います。

 

 

動きやすい・汚れてもいい服装

 

その日にお散歩があるかはお家ではわかりませんよね。なので、着替え袋の中などに動きやすい服装や、

 

汚れてもいい服装の着替えの準備をしていてください。特にパーカーなどは、遊んでいる時に枝などにひっかかり危険なので、着替える事が多くあります。

 

 

靴下

 

お散歩中に水たまりに入ってしまう事もあります。そんな時に替えの靴下があると、子ども達も園に帰ってから遊びやすいです。

 

園で貸し出している靴下もありますが、お家の物が一番なので、着替えと一緒に、靴下も入れておきましょう。

 

履きやすい靴・慣れている靴

 

歩けるお子さんは靴を履きます。

 

まだハイハイのお子さんでも、お家の方が準備していれば、靴を嫌がる事が無い様に、練習で靴を履いてお散歩へいきます。

 

歩けるお子さんは、履きなれた靴を履いてきてください。もしサイズが小さくなって新しい靴になった場合はお家で何度か自分で履けるか練習をしたり、

 

以前履いていた靴と同じようなタイプの靴を選ぶといいですよ。

 

2歳児クラスからは自分で靴を履いたり脱いだりします。園でも靴の練習を兼ねているので、時間がかかっても大丈夫なように設定してあります。

 

また、担任がお手伝いもしますので、お家で練習する時間が無くても、安心してくださいね。

 

 

帽子

 

園指定の帽子があるならば、指定の帽子をかぶっていきます。

 

でも、指定の帽子が無い場合は、お家で準備してもらいます。

 

暑くないからいいか。と思う日もありますが、子ども達は、たくさん動きます。

 

大人が想像している以上に、疲れます。なので、直接太陽の光を浴びる事は、疲れますし、体調を崩す原因にもなるので、帽子は毎日準備しましょう。名前も忘れずに書いてくださいね。

 

 

保育士のカバンの中身は?何が入ってるの?

 

保育園の子どものおさんぽを見た事がありますか?保育士が大きいカバンやリュックを持っている姿がよく見られますよね。

 

今回は、お散歩に行く時に保育士が持って行っているカバンの中身をご紹介します!

 

・レジャーシート
→これは、乳児クラスでは子ども達がシートの上で、外気浴をする時に使い、幼児クラスでは、休憩場所に使っています。

 

・ウエットティシュ
→公園など、手を洗える場所ばかりではないので、すぐに汚れを拭いたりする時に使います。

 

・救急箱
→絆創膏、包帯、刺抜き、消毒液、ガーゼ、医療用テープが入っています。子ども達がもしケガをしてしまった時に、応急処置が出来るようにしています。

 

・ティッシュ
→子どもの鼻水をふき取るだけでなく、ケガの時などにも使うので、BOXティッシュを持って行く事が多いです。

 

・タオル
子どもの汗拭き用と、遊具の水滴をふく用の2枚を持って行きます。

 

・着替え・紙オムツ
園の着替え・紙おむつを大体2セット用意しています。水浸しになってしまったり、遊びに夢中でお漏らしをしてしまう事があるので持って行きます。

 

・デジカメ
→子ども達が遊んでいる様子を写真に撮ります。園によっては写真の購入が出来たり、クラスだよりに載せるように写真を撮ります。

 

・携帯電話
→園の携帯を持って行ったり、個人の携帯を持って行きます。園からの緊急連絡などに使います。

 

・ビニール袋
→汚れた服を入れたり、幼児クラスなどは、拾った木の実をビニール袋に入れて、制作に使ったり、お家に持ち帰る為に使います。また、ごみの持ち帰りなどにも使うので、一箱持って行く事が多いです。

 

保育士のリュックの中身はこの様な物が入っています。子ども達が気持ちよく安全にお散歩が出来るように準備をしています。リュックの中身は、定期的に点検をし、使用期限をチェックしたり、不備が無いか、足りなくなっていないかを確認しています。

 

お家でも、子どもの分だけ持って行くと、おさんぽの時に、便利なので、ぜひ参考になればと思います。カバンは両手がしっかり使えるように、リュックがおススメですよ。

 

 

お散歩は子ども達が成長する大事な時間

 

保育園のお散歩も、しっかりねらいがあって、行っています。担任も、子ども達が飽きない様に、安全に楽しく遊べるように、ルートを決めています。

 

ねらいにそって、子ども達の成長を促す大事な時間でもあるおさんぽ。おこさんが、保育園でのおさんぽのお話をお家でしたら、ぜひどんな事があったのか、聞いてあげてくださいね。

 

引き続き、「ほいくはっく」で、保育園の情報を紹介します。