保育園で給食、食べない原因は?

保育園で給食、食べない原因は?親が出来ることや園での対応について

お子さんが保育園に通い始めると、毎日の楽しみでもある反面、一度つまずいて悩んでしまうと避けては通れないのが保育園で給食を食べるということです。

 

 

お子さんが日々好き嫌いなく美味しく給食を食べてくれるのであれば、何の心配も要らないのですが、やはり様々な要因から給食を食べない子供も一定数存在するのが現状です。

 

 

お子さんが保育園に行くのは毎日のことですから、保護者の方も常に食事面での悩みを抱えて送り迎えをしたり、

 

 

連絡ノートや担任から「今日も食べなかった」という事実を聞いたりし続けるのは辛いですよね。

 

 

そこでもし自分の子供が給食を食べなかったときにどうすればいいのか、園での対応や親ができることを私が実際に保育士として働いていた経験から紹介していきたいと思います。

 

保育園で給食ってどんなメニューが出るの?

 

お子さんが通う保育園で出される給食については基本的には入園前の見学会や説明会の際に書類が配布されて説明があったり、園によっては数種類のメニューの試食会が開催されたりすることがほとんどです。

 

 

入園してからは献立表として毎月おたよりなどと一緒に配布されるので、そこで給食の内容を確認することができます。

 

 

給食はお子さんが実際に口に入れ、成長していくためにも必要不可欠なものですのでメニューや提供方法を保護者が知っておくこともとても重要なことだと思います。

 

 

園の保育方針によっては独自の調理法や季節の行事食を積極的に取り入れているところもあれば、

 

 

家庭と同じような味を大切にして肉・魚・野菜をバランスよく使用することで日々の献立を提供しているところもあり、

 

 

給食の味や形態に関してはその保育園の特徴が大きく出るところであるといえます。

 

 

私は今まで3つの園に勤務してきましたが、1つはオーガニック主義で野菜と豆をメインにした肉はほぼ使用しない、もしくは肉以外の食材で代替して日々の給食を提供している園、

 

 

もう1つはお弁当業者に調理を外注してお昼の時間に合わせてお弁当箱に給食が入っている形で提供している園、最後の1つは園内に調理室を完備し、

 

 

栄養士と調理師が食育も兼ねた一汁三菜を主にして毎月献立を立てて提供している園と本当に三者三様でした。

 

 

さらに最近は食物アレルギーを体質としてもっているお子さんも増えてきているので、給食の提供や調理に関しては園ごとに厳しくマニュアルや対応が決められていることが多いです。

 

 

お子さんが楽しい園生活を送るためにも給食との相性はとても大切ですし、大げさかもしれませんが子供にとっては給食がおいしい!

 

 

というだけで毎朝楽しく登園するためのモチベーションになります。たかが給食…と思わずに、しっかりとメニューや提供方法などを確認することをオススメします。

 

 

保育園で給食を食べない子供の食べない理由や考えられる原因とは?

 

保育園で給食を食べない子供は、どうして食べなくなってしまうのでしょうか。その理由や背景を私の経験からご紹介します。

 

 

単純に嫌いな食材、献立がある

 

大人にも好き嫌いがあるようにお子さんにも味や食感、においなど様々な理由からどうしても食べられない、口に入れるのも嫌というものが存在します。

 

 

そして苦手な食材が入っている料理はすぐに気付き、食べ進みません。

 

 

家庭とは違い、園ではその料理しかその日は提供されないので、苦手なものが多い子は食べられるものが少ないという日が増えてきてしまいます。

 

 

家庭での味付けや形状と給食が異なる

 

保育園での給食の味付けは子どもの年齢や発達に見合った適性の塩分濃度で味付けされています。

 

 

家庭や外食で大人と同じような味付けのもの、もしくは濃い味好みの両親が作る料理を毎日食べているようなお子さんの場合には、

 

 

保育園での給食はどれもうす味に感じられてしまうため、おいしさが半減してしまいます。

 

 

生活リズムが乱れている

 

保育園は集団生活の場であるため、活動の時間から給食、お昼寝の時間まである程度決まっていますので給食の時間までにお腹が空かなければもちろん食べ進みません。

 

 

例えば登園前の起床時間や朝食をとるのが遅い時間だったり、前日の夕食を夜遅くにとっていたり、寝不足だったり、

 

 

大人の生活に合わせてしまいお子さんが空腹を感じられないような生活リズムになっていないか振り返ってみましょう。

 

 

保育園での生活に慣れていない

 

これは精神的な要因ともいえ、入園して間もない子供によく見られます。

 

 

信頼でき、わがままも言える家族とではなく、友達同士で決まった時間に同じものを食べるという環境にそんなすぐには慣れません。

 

 

緊張や不安から食が進まなくなってしまうケースです。

 

 

また自分のペースでゆっくり食べ進めることも時間的には限界があったり、保育士に声をかけられることに慣れず萎縮してしまったり、

 

 

周囲の友達の声や反応が気になってどうしても食べることに集中できなかったりします。

食べない子供はいつ食べるようになるの?

 

食べない子供にはその子なりの食べない理由があります。

 

 

無意味に食べないということはそうそう無いので、結論から言えばいつかは必ず食べるようになりますが、

 

 

食べない子をもつ保護者の方からしてみれば1日でも早く食べるようになってほしいと思うのが当然だと思います。

 

 

いつ食べるようになるのか、これには個人差があるのでひとまとめには言えませんが、子供が保育園での食事を楽しみにし始めたときだということは確実に言えます。

 

 

保育園での食事を楽しみにするまでの前段階としては、家での食事も楽しむことが大切なポイントです。

 

 

誰かと一緒にごはんを食べるとおいしい、楽しいという体験を積み重ねることこそ当たり前だと思うけれどとても重要なのです。

 

 

また保育士との間に信頼関係ができたり、仲良しな友だちができたりという保育園内における大切な人の存在も食べ進みとは大いに関係があります。

 

 

なぜなら友だちが美味しそうに食べているものは食べてみたくなるし、大好きな担任の保育士と一緒なら苦手な食材も頑張って食べてみようと思う要因になるからです。

 

 

食べない子供への園での対応や親ができることとは?

 

食べない子どもが食べるようになるまでにはある程度長い目でみていく必要がありますが、食べられるものから少しずつ、

 

 

そして食べたことに対する満足感や達成感を味わえる体験を1回でも多く積み重ねていくことが食べる子になるまでの近道です。

 

 

子供が1日でも早く給食をよく食べるようになってほしいという願いは園でも保護者の方でも同じです。

 

 

園での対応としては、まずは嫌いなものや食べきれないものは残しても良いということを子供にちゃんと伝え、無理に食べさせないこと、

 

 

そしてその日の体調や子どもの様子に合わせて声をかけながら少しずつ食べられるものを増やしていくように配慮しています。

 

 

どうしても好みや偏食があって食べられるものが少ない子供の場合には、配膳の際に盛り方や量を調節し、

 

 

なるべく嫌いなものが視界にたくさん入らないようにして、食べられるものをメインに提供し、食べられる献立をまずは完食することを目標にして給食を進めていきます。

 

 

こうすることで子どもの中で「今日は全部食べられた」「先生がほめてくれた」といった達成感につながり、食に対するモチベーションが上がることを期待しています。

 

 

他にも園では食育として食材や食事に関する絵本を読んだり、実際に調理前の野菜や魚などを見て触れる機会を作ったりすることで、

 

 

様々な食材を身近なものとして感じてもらえる工夫をしているところが多いです。

 

 

食べることを強制するのではなく、あくまでも子供が自発的に「食べたい」と思ってもらえるように子供一人ひとりに合わせた無理のない対応をとっています。

 

 

このような園の対応に合わせて保護者ができることは、家庭でも子供が食に興味をもつように家族で楽しく食事をとること、

 

 

嫌いなものや苦手なものは無理して食べさせるのではなく、味付けや形状を変えて調理するなどひと手間加えてみること、

 

 

一口でも食べられたらこれでもかというくらい褒めてあげることがあげられます。

 

 

また家庭だと、子供がおいしくたくさん食べてくれるから…という理由からいつも子供の好物やレトルト食品などをメインにあげている場合も多いと思います。

 

 

もちろんそれでも良いのですが、体力や気持ちにゆとりのある時にはたまにでも良いので子ども用の食事を大人用のものとは別に調理し、

 

 

じっくり食事に付き合う日を作ってみることをオススメします。

 

 

親としてはとにかく食べてほしいという気持ちが先行してどうしても焦ってしまう気持ちも分かります。

 

 

しかしそれで子供に負担をかけてしまうとトラウマとなり余計食べなくなってしまうので「いつか食べるようになるだろう。」

 

 

くらいの気持ちで気長に付き合っていくことが親子共々辛くならないポイントです。

 

 

もしどうしても悩みこんでしまったり、食べないことで親子共に疲れ果てて辛くなってしまったりしたときには、

 

 

連絡ノートや送り迎えの時間を通して保育士や栄養士に相談してみても良いでしょう。

 

 

保育園でのより細かい子供の様子や対応、味付けの方法などをきっと丁寧に教えてもらえます。

 

 

子供が食べないことには理由がある。無理せず保育園と協力して見守って

 

食べない子供には必ずその子なりの食べない理由があります。それを理解しようとせずに無理強いしたり叱ってしまったりするのは葛藤している子どもにとって逆効果です。

 

 

もし食べない子供のことで悩んでしまったり、他の子と比べてしまったりする場合には、それをため込まずに保育士や栄養士に相談して下さい。

 

 

園での様子や家庭では見せない姿を見ている保育士からの言葉や説明を聞き、悩みを聞いてもらうことで精神的にも楽になり、

 

 

違ったとらえ方や子育て観があることに気づくことができるきっかけにもなります。

 

 

食べない子供の食事の進め方は保育園と家庭、どちらか一方が努力してもなかなか改善しないものです。

 

 

一人きりで悩んだり焦ったりせずに、子どもの姿をよく見ながらその子なりのペースで保育園と足並みをそろえて食事の提供の仕方や、

 

 

声掛けの仕方などをひとつひとつ丁寧にコツコツ重ねていくのが良いでしょう。お子さん食べたい、食べようと頑張っているとことです。

 

 

成長の一環だととらえて見守り、成長が見えたときにはたくさん褒めて、親としても喜んでいる姿をお子さんに見せてあげてくださいね。