保育園、忘れ物はどうする?電話?届ける?忘れ物が多い親への対応

保育園、忘れ物はどうする?電話?届ける?忘れ物が多い親への対応

子どもが保育園に通い始めると、クラスや時期によって様々な準備物や持ち物が必要となってきて保護者の方は大変ですよね。

 

 

時には忘れ物をしてしまうことだってあると思います。

 

 

そこで今回は忘れ物をしてしまった時はどうすれば良いのか、また保育園において忘れ物が多い親への対応などについて、

 

 

私が保育士として勤務していた時の経験談も交えながら紹介していきたいと思います。

 

保育園に忘れ物をした時はどうすれば良い?

 

保育園に忘れ物をしてしまった時、忘れ物に気付いた時、保護者の方は「どうしよう」と焦りますよね。

 

 

忘れ物をしたことにすぐに気付くことができれば良いのですが、出勤して仕事をしている間にふと思い出したり、手帳やメモをみてハッとすることもあると思います。

 

 

朝の時間はどうしてもバタバタしがちですし、ほとんどの保護者の方は子どもを保育園に送り届けた後でそのまますぐに勤務先へと出勤しなければなりません。

 

 

ですので家に戻る手間や園に改めて届けるといった時間も作れないことがほとんどでしょう。

 

 

それでも「忘れ物をしてしまった。必要と言われていたのにどうしよう…」

 

 

「私が忘れものをしたせいで、子どもの保育園生活に影響が出たら嫌だな」といった不安は消えないですよね。

 

 

そのような場合には忘れ物に気付いた段階でできる以下の2つのどちらかの方法で保育園に伝えてください。

 

 

・電話をする

 

「忘れ物に気付いたときには会社だった」「通勤途中で忘れ物を思い出したけれど仕事があるので引き返すことはできない」という場合には、

 

 

出来るだけ早く保育園に電話連絡を入れて忘れ物をした旨を伝えましょう。

 

 

決して責められたり、忘れ物をしたことで子どもが不利になったりすることはありません。

 

 

保育士は保護者の方に何も言われなければ当然お願いした準備物や日々の保育に必要な子どもの物が揃った状態であると思って保育を進めています。

 

 

そのつもりで保育を進めていていざ活動に移るときに「あれ、〇〇ちゃん(くん)のバッグに△△が入っていない」

 

 

「昨日伝えたのにオムツや着替えを持ってきてくれていない」とギリギリで気付いてしまうと、

 

 

その対応に追われて保育がスムーズに進められなくなる可能性があります。

 

 

しかし早い段階で保護者の方から「忘れ物をしてしまった」ということを言ってもらうことで保育士が知っていれば、

 

 

手が空いている時や活動の時間に入る前までに代わりのものを用意したり、園のものを貸し出したりすることで子どもに不安を与えずに対処ができます。

 

 

・届ける

 

「保育園に送り届ける道中で持ってくるはずのものを玄関に置いてきたことに気付いた」

 

 

「保育園に送った時に同じクラスのママ友が用意しているのを見てハッとした」という場合で、

 

 

なおかつ自宅が近かったり、忘れた物がすぐに用意できるものだったりする際には、

 

 

保護者の方が子どもを預けたあとすぐに自宅に戻って再度届けに来てくれることも多いです。

 

 

またママやパパは仕事に行かなければいけない場合でも、子どものためと気遣って実家の両親や親戚などに連絡を入れて

 

 

代わりに届けてもらうように手配してくれる家庭も私の経験上結構いらっしゃいました。

 

 

仕事までの時間に余裕があったり、両親のどちらかが在宅であったりする場合は

 

 

「子どもが忘れ物のせいで他の子と同じ様に過ごせないのであれば、間に合うように届けてしまった方が早い」と

 

 

考えて急いで家と保育園の間を往復してくれる方も多かったです。

 

 

もちろんその場で忘れ物に気づいても取りに帰って届けるのがどうしても不可能な場合でも受け入れ時に

 

 

保育士にその旨を伝えてもらえればその場で対応策などを一緒に共有することができるので、決して無理をする必要はありません。

 

 

このように忘れてしまったものが何かにもよりますが、基本的には保育園にある予備の物やストックで対応できることが

 

 

多いですので気付いた段階で早めに知らせていただければ子どもにそこまで負担をかけずに他のお友だちと同じように

 

 

園生活を送ることができるように保育士側も臨機応変に対応するようにしていきます。

 

 

「申し訳ない」という気持ちもあるでしょうが、まずは忘れてしまったことを伝えてもらえると対応しやすいですので、

 

 

そこまで気負わずに忘れ物をしたことを教えていただければと思います。

 

 

忘れ物で多いものって何?

 

保育園に忘れ物をしてしまうというのはママやパパの間ではあるあるなのかもしれませんが、

 

 

「実際に何を忘れることが多いの?」と気になる保護者の方も多いでしょう。ここでは私が保育園で勤務していた間によく見られた忘れ物を3つ紹介していきます。

 

 

・子どものおむつや着替え

 

ほとんどの保育園には子ども一人ひとりの棚やロッカーが設置されており、そこに保護者の方が毎日着替えやオムツを一定数補充してもらうようにお願いしています。

 

 

もちろんストックの着替えやオムツが少なくなってしまった場合にはノートや口頭で担任保育士からもお知らせはしているのですが、

 

 

仕事で疲れている中で家事や子育てに追われているとつい忘れてしまうママやパパも多く、

 

 

次の日に新しい着替えやオムツを丸々忘れてきてしまうことは意外と多いです。

 

 

保護者の方の中には「ストックがギリギリになってから補充すると忘れてしまった時が怖いので、

 

 

毎日保育園で使用した数と同じ分の衣類をすぐに補充するようにしている」という方もおられます。

 

 

保育園によってはロッカーの規模や園での決まりなどによって園に置いておいて良い衣類やオムツの量に上限があるところもありますが、

 

 

そうでなければ忘れ物をすることを極力防ぐためにも持って来られるときに多めに持参してストックを作っておくことも良いでしょう。

 

 

・お昼寝用のタオルケット

 

お昼寝用の布団は保育園でリースしていることがほとんどですが、

 

 

実際に子どもが使用する際にはシーツや布団の上に敷くものと子どもがかけるもので2枚のタオルケットの用意が必要となる保育園も多いです。

 

 

子どもは寝ている間に大量の汗をかきますし、時期によってはおもらしなどもしてしまうために最低でも週に1回は家庭に持ち帰ってもらい洗濯や交換をお願いしています。

 

 

基本的には週末に持って帰って、週初めに綺麗なものを持ってくるという家庭が多いですが、着替えなど毎日持参して管理するものとは違い週に1回の作業となるので、

 

 

習慣になっていないと「週初めに布団セットを保育園に持っていく」という作業を忘れてしまう保護者の方もある程度いるため、忘れ物として多くあげられます。

 

 

・行事の際のお弁当

 

保育園では基本的に毎日の子どもの食事は給食が提供されますが、行事やクラスの計画によっては

 

 

「その日は給食は出ないのでお弁当を各家庭で用意してお子さんに持たせてください」という場合が出てきます。

 

 

保育園が保護者の方にお弁当の用意をお願いする頻度としてはそこまで高くないですが、主に挙げられるタイミングとしては運動会や遠足などと言えるでしょう。

 

 

お弁当を用意するということは保護者の方にもそれなりの時間や手間を要しますので、保育園だよりや掲示物などで1ヵ月前からお知らせ及びお願いをすることにしていますし、

 

 

前日のお迎えの際にも担任保育士が個々に「明日はお弁当の用意をお願いします」と伝えて確認するようにしています。

 

 

しかしそれでもやはり当日にお弁当を忘れて、いつも通り子どもを連れて登園してきて、そこでハッと思い出して焦ってしまうママも毎年いらっしゃいます。

 

 

私の経験上、衣類や持ち物を忘れてしまうよりもお弁当を忘れてしまった時の方が保護者の方のショックも大きく、

 

 

すぐに調達できるものでもないので混乱されることが多い印象です。

 

 

確かに「周りの子がみんなママやパパの作ったお弁当を嬉しそうに食べている中で、何も持っていないうちの子はどう思うのだろう?」と心配ですよね。

 

 

この場合にも保育園側としては対応策がいくつかありますので、隠さずにすぐに教えてもらえると助かります。

忘れ物をしてしまった時の保育園での対応は?

 

忘れ物をしてしまった時、保育園では子どもに対してどういった対応をしてくれるのか、保護者としては気になるところだと思います。

 

 

ここでは忘れ物をしてしまった時の保育園での対応について、忘れてしまった物やその時の状況ごとに3つに分けて説明していきます。

 

 

・衣類やオムツ

 

子どもの衣類やオムツの補充分を忘れてしまい、保育園での着替えの量が家庭から持ってきてもらっている分だけでは足りなくなった場合には、

 

 

保育園にある子ども用の衣類やオムツを貸し出すことで対応します。

 

 

保育園にある貸し出し用の衣類やオムツというのは卒園する際に保護者の方が寄付してくれたもので成り立っていることも多いので、

 

 

決して新品状態であったり、サイズやデザインが豊富に揃っているわけではありません。

 

 

あくまで何かあった時のための予備ですので、子どもにぴったり合うサイズがない場合もありますが極力心地よく身に付けられるものを探して貸し出すことにしています。

 

 

保育園から紙オムツを貸し出した際には、何枚貸し出したかを保護者の方に伝えて、

 

 

後日家庭のオムツを多めに持ってきてもらえた時に使用した枚数分保育園のストックへと回すことを説明して、返却してもらうようにしています。

 

 

また衣類の場合には家庭の洗い物と一緒にお迎えの際にお返ししますので、家庭で洗濯していただいて、後日返却という形をとっています。

 

 

保育園から貸し出したものにはどれもどこか目立つところに保育園の名称が記入されているので、

 

 

例え家庭で貸し出したものと同じデザインや種類の服があったとしても返却する際も見分けがつきやすいと思います。

 

 

・お弁当

 

先に述べたように、行事の際のお弁当を朝に作り忘れてしまったり、子どもに持たせるのを忘れてしまったりすることは案外多いものです。

 

 

この場合は緊急事態ですので、保育園も迅速に対応していくようにしています。

 

 

私の勤務先では保育園内に栄養士もおり、調理室があったので、事情を話して調理にある食材をうまく活用して即席でお弁当を作ってもらうようにしていました。

 

 

調理で作ってもらうことが難しい場合には保育士が当日持ってきたお弁当を子ども用に分けてあげるなどして、

 

 

子どもが「自分だけお弁当がない」状況に陥らないように配慮するようにしていました。

 

 

子どもによっては「ママがお弁当を忘れた」「これはママが作ったお弁当じゃない」ということに気付いて状況を理解していることもあるので、

 

 

無理に嘘をつくようなことはせずに子どもの好きなおかずを聞いたり、保育園の中にあるいくつかのお弁当箱の中から好きなキャラクターや

 

 

色のものを選んでもらったりしながら、お弁当を楽しみにできる環境を作っていけるようにしていました。

 

 

・行事やクラス計画などで特別に必要なもの

 

保育園によってはクラス計画として「この日は雨の日散歩をするのでカッパと長靴が必要です」というお知らせや

 

 

「発表会に向けて衣装を作るので黒色のTシャツをこの日までに用意してください」などというようなお願いが保護者向けに出てくることもあります。

 

 

このような場合には保育園でクラス全員で共通のものを身に付けての活動であったり、行事に向けての準備であったりが進められるので、

 

 

この時点で忘れ物をしてしまうと子どもの活動に影響が出てしまったり、他のお友だちが

 

 

「どうして〇〇ちゃん(くん)だけ違うの?」というようなやりとりが出てしまったりする可能性も高いです。

 

 

もちろん保育士も他の子どもたちに分かるように説明はするのですが、それで特定の子どもが悲しい、

 

 

寂しい思いをすることのないように必ず代用できるものを保育園で用意するようにしています。

 

 

保育園では「毎年、大体この時期にこれをする」というようなローテーションが出来ているので、ある程度材料や季節の衣類のストックもあるのが事実です。

 

 

せっかくのクラスの行事を子どもが心から楽しめるように、行事当日は万が一忘れ物があったときに

 

 

備えて保育園にあるもので代替できるようにいくつか準備をしておくようにし、急な忘れ物にもすぐに対応できるように努めています。

 

 

忘れ物が多い親への保育園の対応は?

 

保育園に忘れ物をしてしまうと、どうしても「怒られてしまうのでは?」「だらしのない保護者だというイメージを持たれてしまうのでは?」という不安が頭をよぎります。

 

 

そこで実際に忘れ物が多い親への保育園の対応はどのようなものなのかについて3パターン紹介していきます。

 

 

・送り迎えの際などに口頭で優しく伝える

 

「ついうっかりしていた」「バタバタしていて忘れてしまっていた」というように誰しもミスはあるものです。

 

 

忘れ物に関しても年に数回、たまにしてしまうような方で普段はしっかりと言われたものを用意していただいている保護者の方に対しては特に何も言いませんが、

 

 

月に何度も忘れ物が続き、貸し出ししているものも多くなってしまうような親に対しては送り迎えの時など担任が時間を取って話せるタイミングで、

 

 

例えば「着替えが毎回足りないとお子さんが保育園で快適に過ごせないこと」「保育園で貸し出す衣類にも限界があること」などを丁寧に伝えて、

 

 

忘れずに持ってきていただけるようにお伝えするようにしています。

 

 

さらに口頭での伝達に加えて、連絡ノートにメモを貼るなどして家庭に帰った際にも改めて視覚的に思い出せるようにして伝え方を工夫をしています。

 

 

・個人面談のタイミングで丁重にお願いする

 

「送り迎えの際に口頭でその都度伝えていたけれど改善する見込みがない」「口頭とノートでしっかり伝えているのに忘れ物が多い」というような場合には、

 

 

送り迎えの際の保育室内ですと他の保護者の方もいらっしゃいますし、

 

 

ゆっくり話をする時間が保育士側としても取れないので、年に2回ある個人面談の時にクラス担任からのお願いとしてお話をさせていただくことがあります。

 

 

あくまでも注意や怒りの主張というわけではなく、保育園側としても保護者の方と協力して子どもをみていきたいという思いがありますので、

 

 

そのためのお願いという形になります。

 

 

やりとりの中で、忘れ物が多い理由や、当日にどうしても物を持ってこられない背景などが理解できた場合には、一緒に対応策を考えることもできますので、

 

 

「忘れ物が多いことを指摘されてしまった」と堅くならずに、どうしたら忘れ物を減らしていけるか、

 

 

忘れ物を無くしていくための一番良い方法を相談しながら決めていってほしいと思います。

 

 

・園長から話をしてもらう

 

これは忘れ物が毎日のようにあり、指摘しても反省する姿勢がなく改善の見込みが見られない場合や、

 

 

「何かあれば保育園が貸してくれるから大丈夫だろう」と過信しすぎて保育園に非協力的な親がいた場合に子どもはもちろん、

 

 

クラス運営に対して多大な影響がみられると判断され、最終手段として園長が親に対して注意を促すことになります。

 

 

基本的には園長が出てくるまでに忘れ物がひどい保護者の方はあまりいないのですが、

 

 

万が一そういう事態にいなった場合には他の家庭とのバランスをとるためにも園長がしっかりと話をするようにほとんどの保育園では決められています。

 

 

逆に園長にまで忘れ物について言われてしまう段階になってしまった場合には、相当保育士や子どもが園生活を送る上で困っていると深刻に受け止めて、

 

 

態度を改めた方が良いでしょう。

 

 

忘れたことに気付いたらすぐに知らせて

 

保育園に子ども送り迎えすることは毎日のことですが、習慣になっているはずのことでもついうっかり忘れてしまうことも当然ありますよね。

 

 

忘れ物に気付いた時点で保育園に知らせてもらうことで、保育園側も子どもが不自由な思いをしないように出来る限りの対応を考えて進めていきます。

 

 

ですのでまずは忘れてしまったことを謝り、保護者の方も保育士と一緒に対応策を考える姿勢をもつことが大切です。

 

 

もちろん忘れ物をしないことが大前提ですので、何回も忘れ物を繰り返すようだと保育園側からも指摘されてしまうことがあるかもしれません。

 

 

その場合にはしっかりと受け止めて、子どものためにも忘れ物を減らせるように工夫してみてくださいね。