保育園の見学はいつからいつまで?保育士がおすすめする時期や注意点
子どもが通う保育園探し、ママやパパも最適な保育園を見つけるためにいくつもの園を見学することになるかと思います。
園によって様々な方針や保育内容を定めているので、それらを全て比較して実際に入園希望を出す園を絞り込むことは結構大変ですよね。
そこで今回は保育園の見学を始めるにあたっておすすめの時期を保育士としての経験も踏まえて紹介していきたいと思います。
保育園の見学の時期はいつからいつまで?
保育園の見学の時期は「いつからいつまで」と定められているわけではなく、基本的には1年中いつでも見学可能としています。
見学時期を決めていない理由としては保育園では保護者の仕事の都合や家庭の事情などで園児が年度途中で退園してしまう状況があげられます。
そうなるとクラスの定員数に空きが出ることになるので、
そのタイミングで入園希望者がいれば問い合わせがあり次第すぐに来園してもらえるように見学は年中受け入れているのです。
ただ時期は決まっていなくても、10月半ば〜11月の秋頃は毎年決まって見学者が保育園に殺到し、問い合わせの電話も多いです。
私の勤務先でもこの時期は入園希望者が毎日のように見学に来ており、対応に追われた記憶があります。
これは認可保育園に来年度の4月から入園希望を出す場合に役所が定めている申請書類の提出期限が11月いっぱいであるということが大きく関係しているといえます。
この入園希望申請の提出期限に間に合わせるために10月の半ばあたりから見学希望の方が一気に増えますが、
原則として見学者対応は1日1組としている保育園も多いので、ギリギリに問い合わせると見学を受け入れられる日付が無かったり、
家庭と保育園とで都合がなかなか合わずに調整が難しかったりということになりかねません。
見学希望日があらかじめ決まっている場合や、他の見学者と一緒ではなく職員と一対一でじっくり見学をしたい場合には、
時間に余裕を持って早めに見学申し込みをしておくことが望ましいです。
保育園見学のおすすめの時期は?
保育園見学のおすすめの時期は入園希望年度の前年の9月〜11月です。
ですが、先述した通り10月半ば〜11月にかけては見学希望者が殺到し混み合いますので
夏以降から計画的に見学予定を立てておくと焦らずじっくり保育園選びができて良いと思います。
またおすすめの時間帯は午前10時〜11時頃が良いでしょう。理由は以下の3つです。
・子どもの様子や保育園全体の雰囲気が落ち着いているから
年度初めの4月〜7月あたりはどの保育園も子どもの対応や保育の体制づくりに追われてバタバタしています。
子どもも保育士も手探りで園生活をスタートさせていき、少しずつ信頼関係を築いていくため、
「早めに見学しておきたいから…」と新年度早々に園見学に来られると子どもたちの日常の姿や保育士たちの普段の対応などを見ることが難しい場面も多いです。
その点夏休み明けくらいの時期になると子どもと保育士の間にも信頼関係が築かれていますし、
「子どもたちの毎日楽しく保育園で過ごす姿」や「子どもと保育士の温かいやりとり」などをしっかりと見ることができるようになります。
新年度は保育園に慣れずママが恋しくて泣き声が響いていた保育園も、9月頃には子どもの笑い声やほほえましい会話で溢れるようになりますので、
ぜひこの時期を選んで見学に来てほしいと思います。
・園の日常の様子が一番分かりやすい時間帯だから
保育園では登園後に朝の集まりや朝おやつを行なって、その後は主活動と呼ばれるその日のクラスのメインの活動に入ります。
主活動としてあげられるのは戸外であれば公園や園庭遊びやお散歩、室内であれば製作活動やリズム遊びなどがあります。
夕方はお迎え時間が早い家庭の子どもたちは順次降園してしまうので、この主活動の時間がクラス全員が揃ってする活動となるのです。
時間としては午前10時くらいから各クラスごとに主活動を始めていくので、この時間帯に合わせて見学に来てもらうことで、
それぞれのクラスの個性あふれる主活動を見ることができ、クラスごとの子どもの発達なども確認することができます。
また主活動の後は着替えやトイレなどの身支度をして、そのあとは給食の時間に入るということもあって
保育園の日常のメインの流れや食事の様子まで連続して見学できるベストな時間帯であるといえます。
見学の問い合わせをした際にも、ほとんどの保育園側から提示される時間帯は大体この午前10時〜11時の間であるといえます。
私が勤務していた横浜市内と東京都内の保育園でも基本的にはこの時間帯での見学を案内していましたが、どうしても都合が合わない場合などは臨機応変に対応し、
「この時間は子どもたちはお昼寝をしているので活動が見られないこと」や「夕方は子どもたちが降園して人数が減ってくるので保育が流動的になっていること」を
伝えて了承してもらった上で午後2時や午後5時から見学対応をすることもありました。
・職員もゆとりを持って見学対応ができるから
子どもが落ち着いているということは保育が落ち着いているということで、バタバタしている時はクラスに入り子どもの対応をサポ―トしていた
園長や主任保育士も事務的な仕事の時間がとりやすくなる時期がこの夏休み明けからということになります。
電話対応や来客対応、また園内の保育対応に追われているとせっかく見学に来てくれた入園希望者の方に対して十分な対応ができなかったり、
時間で話を切り上げなくてはいけなかったりしてしまうことが過去に実際にありました。
そのような事態を避け、なるべくじっくりと見学者の方が納得いくまで対応したいというのが保育園側としての願いでもあるために、
見学のタイミングとしてはこの時期をおすすめするようにしています。
見学時の注意点は
ここでは見学申し込みの際や、見学当日の注意点についていくつか紹介していきます。
・見学希望の日時の候補はいくつかあげておき、必ず事前に電話で予約をとる
保育園側は見学を1年中受け入れているとはいえ、園の行事や職員の体制によってはなるべく避けて欲しい日程などもいくつかあります。
例えば遠足や運動会というように園を挙げての行事の当日もしくはその前後などがそれにあたります。
また日程によっては園長が不在の日などもあるかもしれませんし、既に同じ日に見学者が入っている場合には重複を避けるためにお断りされることもあります。
このような点からも、見学申し込みの問い合わせを保育園に電話でする場合には日程の候補を第三希望くらいまで考えておくと、
万が一最初の希望が通らなくてもすぐに次の日程で調整することができ、園としても家庭としてもスムーズに話が進められると思います。
・見学当日は決めた時間通りに来園する
保育園は毎日時間で子どもたちの活動や保育士たちの動きを切り替えていっていますので、
見学当日は指定された時間の早くても5分前、もしくは時間ちょうどくらいに来園することが望ましいです。
遅刻はもちろん厳禁ですが、「待てばいいや」と思いあまりに早く行き過ぎると、まだ見学対応の体制が取れていなかったり、
子どもたちも保育士もバタバタしている時間帯であったりして誰も来園対応をする職員がおらず玄関で立ちっぱなしで待たせてしまうということも過去には実際にありました。
万が一遅刻する場合はもちろんですが、体調不良や家庭の都合などで見学のキャンセルや日程変更をしたい場合には
必ず見学に行けないことが分かった時点で保育園に電話で連絡を入れるようにしてくださいね。
・最低限のマナーを守り、保育の場にふさわしい服装で行くように心がける
保育園ではたくさんの子どもたちが生活をしています。中には見学に来たママや子どもに興味を示して積極的にかかわろうとしてくる子もいるでしょう。
そのような場で職員に対する言葉遣いや態度はもちろんですが、保育園では子どもに対する言葉遣いや立ち振る舞いも非常に重要視していますし、
子どもに悪影響を与えてしまうような態度や身だしなみ等は例え見学の方であっても厳しく見られるでしょう。
保育園側としても見学は「入園希望の保護者の方と保育士との初対面の場」になりますので見学時の態度や振る舞いが悪いことは第一印象として非常に良くなく、
その後の保育園生活に不安を抱かれてしまう原因にもなります。
挨拶をはじめとする保育園内の職員や子どもたちへの態度は明るく丁寧に振舞うことを意識して、
露出の多い服装やだらしなく見える服装は避けて清潔感を大切にしましょう。
保育園の見学時期、おすすめは夏以降!様々な目線でしっかりとポイントを見極めて
保育園の見学時期のおすすめは9月〜11月です。基本的には平日の午前中に受け入れをしていますので、
問い合わせの際には希望の候補日をいくつか挙げて調整してみましょう。
見学の際には「自分たちも来年度入園する保護者と子どもとして保育園側から多少なりとも見られている」という意識をもち、
マナーや園内でのルールを守って楽しく見学をすると良いでしょう。
見学時のチェックポイントは色々見ていると忘れてしまうこともありますので、事前にリストを作ってまとめておいたり、
比較できるようにすべての園で共通の質問をしてみるとよりじっくりと希望園を検討することができておすすめですので、ぜひやってみてくださいね。