保育園にミルクは持参する?園によって違う?経験談

保育園にミルクは持参する?園によって違う?経験談

子どもを保育園に預けることが決まると、保育園からも園の決まり事や用意するものなどの案内が届き準備に取りかかるママがほとんどでしょう。

 

 

中でも乳児クラスに子どもを預けるママにとっては、子どものミルクに関しては保育園でどう対応してくれるのかはよく分からないところですよね。

 

 

今回は保育園に預けるにあたって、ミルクは持参するものなのかどうか、園によっての決まりや条件などを

 

 

私が保育士として勤務していた経験談も織り交ぜながら紹介していきたいと思います。

 

保育園に預ける際にミルクは持参するものなの?

 

「保育園に預ける際に子どもが飲むミルクは家庭から持参した方が良いの?」

 

 

という疑問は子どもを乳児クラスに預ける予定のママであれば少なからずあるかと思います。

 

 

私が勤務していた保育園や託児施設ではどこも保育園で購入している粉ミルクの缶があり、保護者の方に持参をお願いすることはありませんでした。

 

 

もちろん哺乳瓶や乳首も一定数保育園で揃えていましたので、ミルクに関して家庭で用意をお願いするものは無かったです。

 

 

保育園が家庭からのミルクの持参をお願いしない理由としては以下の3点があげられます。

 

 

管理が難しいため

 

保育園では0歳児クラスとして少ないところでも3名、大規模なところでは20名ほどの乳児さんを預かっています。

 

 

この人数の子どもたちの保護者がそれぞれに子ども専用のミルクを持参してきてしまうと、預かって管理するミルクの量が膨大になってしまいます。

 

 

また保育室内のミルクの保管スペースにも限界がありますし、ミルクにはそれぞれに使用期限もありますので

 

 

その都度ストックや期限を確認して保護者の方とやりとりをする作業は、保育業務に負担がかかるのも事実です。

 

 

このような点から保育園ではミルクを一括購入して使用しているところが多いと思われます。

 

 

誤提供などのリスク防止のため

 

管理するミルクの数が多ければ多いほど、キープボトルのようにいくら缶に子どもの名前を

 

 

書いて確認するようにしていたとしても誤提供のリスクは無いとは言い切れません。

 

 

特に入園初期の子どもは月齢にもよりますが最多で3時間置きに200mlものミルクを飲みますので1日のミルクの授乳回数も消費量もかなり多くなります。

 

 

泣いている子どもになるべく早くミルクを作って飲ませてあげたいという思いもあり、保育士であれど焦ってしまう場面も正直あります。

 

 

そのような時こそ誤提供のリスクも高く、そうなると適正な各家庭ごとのミルクの管理が不可能になってしまいます。

 

 

このようなリスクを避けるためにもミルクの持参はお断りしています。

 

 

ミルクの料金もクラスの保育料に含まれているため

 

自治体や保育園で定められている0歳児クラスの保育料の内訳の中にはミルクの代金が含まれて設定されていることがほとんどです。

 

 

つまり保護者の方からいただいている保育料の一部で保育園はミルクを購入しているのであり、

 

 

これに加えてミルクを持参してもらう形になるとミルクを家庭では保育園で使用する2重で購入していることになってしまい、

 

 

話がおかしくなってきてしまうのです。

 

 

保育園における授乳や調乳について

 

保育園における授乳や調乳に関しては園の規模や方針によってその位置づけや提供方法が異なります。

 

 

私は保育士として大規模園と小規模園の両方に勤務経験があるので、それぞれの特徴を紹介していきます。

 

 

大規模園の調乳や授乳方法

 

私が勤務していた大規模園では0歳児が20名在籍していましたので、0歳児クラスの保育室の奥に調乳室が併設されていました。

 

 

そこで保育士が子どものミルクの間隔や体調に合わせて調乳し、お湯を沸かすことも、

 

 

哺乳瓶を滅菌することも全て保育士が一貫して担当していました。

 

 

調乳室には子どもの名札やミルクの時間や調乳量を書いたボードが用意されており、

 

 

誤提供や提供忘れがないように管理を徹底していたのが印象的です。

 

 

また調乳室に入る際には必ずアルコールで手指消毒をするなど衛生管理もしっかりと行なっていました。

 

 

授乳方法に関しては、子どもの数も多いので保育士や看護師が分担してなるべく安心してミルクが飲める環境を構成するように協力し合っていました。

 

 

授乳の際にはなるべく子どもを担当している担任保育士が一対一でつけるように周りが配慮し、

 

 

時間をみてなるべく子どもがぐずり出す前に調乳を済ませてスムーズに授乳できるよう工夫していることが特徴です。

 

 

小規模園の調乳や授乳方法

 

私が勤務していた小規模保育施設では、その建物の構造上、調乳室という独立したスペースはありませんでした。

 

 

それならばどこで調乳をするのかと言いますと、給食調理をしている調理室で栄養士さんが

 

 

ミルクを作ってその都度子どものところまで持ってきてもらうという方法をとっていました。

 

 

小規模園なので預かっている0歳児の人数も少ないのですが、それでも毎回子どもが泣くたびに

 

 

間隔をみて調理室までミルクをお願いしに行くのは時間もかかってしまい大変でした。

 

 

また上のクラスの子どもたちの給食調理もしていて忙しい時間に調乳もお願いすることに

 

 

仕方のないこととはいえ申し訳ない気持ちを抱くこともあったことが印象に残っています。

 

 

しかし授乳環境においては子どもと保育士が一対一で心身ともに満足感が得られるまでとことん授乳を通してかかわることができていたように思います。

 

 

このように保育園によっても調乳の手順や授乳方法も様々です。

 

 

子どもが保育園でどのような環境でミルクを飲んでいるかも保護者の方にとっては気になるところかと思いますので、

 

 

預け先が決まったらそのあたりも踏み込んで聞いてみると良いでしょう。

 

 

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ミルクを持参すべき特例もあるって本当?

 

子どもが保育園生活を健康かつ快適に送るにあたって、特にミルクが主な栄養源となる乳児クラスではミルクの飲み進みはとても重要なことです。

 

 

ですので保育園が必要と判断した場合には保護者の方に家庭からのミルクの持参をお願いする場合もあります。

 

 

今回は実際に私が経験した事例を挙げて説明していきます。

 

 

保育園の環境に慣れず子どもが園でミルクを全く飲まない

 

人見知り、ママと離れる不安、家庭とは異なる環境などが原因で子どもが精神的に不安定になると、ミルクを飲まなくなってしまうことがあります。

 

 

もちろんミルクを飲まなければ栄養が摂れないので、体力的にも弱ってしまいますし、1日何も食べていないような状態と同じになってしまい非常に危険です。

 

 

そのような場合には家庭で慣れ親しんでいる哺乳瓶や愛飲しているメーカーのミルクがあれば、

 

 

それを家庭から持参してもらえないかということを保育園側からお願いします。

 

 

もちろん家庭からお借りしているものですので、管理や消毒などは徹底して行い、

 

 

子どもが成長と共に落ち着いて過ごせるようになってきたと判断したら家庭にお返ししていました。

 

 

子どもにアレルギーがある

 

ミルクは子どもにとっての唯一の栄養源ですが、悲しいことにそのミルクのアレルギーを持つ子もいるのです。

 

 

一般的にはミルクアレルギーは500人に1人の割合で発症すると言われていて、牛乳アレルギーと同じようなものと考えてもらえると分かりやすいと思います。

 

 

アレルギー反応として嘔吐や下痢、発疹などがあらわれ重篤な場合には命にかかわりますので、この場合には保育園で使用している普通の粉ミルクは絶対に使用してはいけません。

 

 

このような場合には保護者の方と相談して、保育園でアレルギー児専用のミルクを購入する場合もありますし、

 

 

家庭で使用しているミルクと同じものを保護者の方が希望するのであれば保育園用に用意してもらい持参してもらうこともありました。

 

 

子どもが乳糖不耐症を持っている

 

乳糖不耐症とはアレルギーとは異なりますが、ミルクに含まれる乳糖という成分に対する耐性が生まれつき身体に備えられていない体質のことを指します。

 

 

この体質を持っている子どもがミルクを飲むと、消化不良を起こして下痢をすることが多くひどい場合には脱水症状になってしまう危険性があります。

 

 

消化不良や脱水症状となればせっかくミルクを飲んでいてもその栄養が全く摂れていないということになりますので、対応が必要となります。

 

 

あまりメジャーにはなっていませんが乳糖が含まれていないミルクも市販されていますので、

 

 

そちらを購入して使用するか、母乳を搾乳してもらって持参してもらうかをママと相談して決めていくようにしていました。

 

 

どうしても家庭と同じミルクを持参したい場合は?条件ってあるの?

 

上記のような特例に当てはまらなくても、家庭の方針やママのこだわりによっては

 

 

「うちの子にはこのミルクを飲ませたい」「保育園で使っているミルクはあまり好みではない」ということもあるかもしれません。

 

 

そのような場合には入園前の見学会や説明会、離乳食の試食会などのタイミングでなるべく早い段階で園長や担任保育士に相談として持ち掛けてみることをオススメします。

 

 

保育園もむやみに持ち込みを禁止しているわけではなく、必ずそこには理由がありますので、しっかりと話し合いをしてみてください。

 

 

もちろんいくらお願いしても許可してもらえない場合もあるかと思いますが、そのような場合には保育園の方針を受け入れてある程度妥協することも時には必要かもしれません。

 

 

あまりにママ個人の意見を押し通そうとすると、そのようなつもりは無くても「厄介なママである」と

 

 

認識されてしまいクレーム扱いされてしまう危険性もあるので、平和な園生活を送るためにも早い段階からの情報収集や保育園側への確認を怠らないことをオススメします。

 

 

認可保育園のほとんどは家庭からのミルクの持参なし!

 

 

最近では認可保育園のほとんどがミルクも哺乳瓶も全て保育園で用意していますので、ミルクに関しては準備物などでの心配はしなくて大丈夫です。

 

 

しかし子どもの様子や体質によっては家庭と保育園で連携を取りながら協力していく必要が出てくることもありますので、

 

 

そのような点に関しては事前に確認し、子どもの体質や保育園での過ごし方に関しても不安や疑問がある場合には

 

 

小さなことでも担任保育士と共有していくようにしてみてくださいね。