保育園、親子遠足のねらいとは?当日の流れや、持ち物、注意事項は?
保育園での親子遠足は普段見ることのできない子どもの保育園での姿を保護者として見ることができる貴重な機会です。
せっかく参加するのならば、子どもと同じくらい保護者の方も遠足を楽しみたいですよね。
そこで今回は親子遠足の当日の流れや準備すべき物、注意点、そして私の保育士としての経験から親子遠足の過ごし方などを紹介していこうと思います。
保育園での親子遠足っていつ頃あるの?
保育園によっても親子遠足の位置づけというのは様々なのですが、基本的には天気の荒れや変化が少ない行楽シーズンと呼ばれる時期に開催されることが多いです。
年に1回もしくは2回開催されることがほとんどで、過ごしやすい穏やかな気候が続く5月もしくは10月頃に年間計画の一部として決められています。
この時期に開催される理由としては天候の事情もありますが、5月であれば新しいクラスになって1か月が経つことで子どもたちも保育士やクラスの
お友だちに少しずつ慣れてきたタイミングでの子どもの様子を保護者の方にも見ていただきたいということがあげられます。
同じように10月頃の秋の時期であればクラスとして半年以上日々の生活を過ごすことで特に仲良しのお友だちができていたり、
保育園で子どもだけでできることが増えてきたりと家庭では見られない子どもの成長を保護者の方に見ていただきたいというねらいがあります。
どちらか1回の参加でももちろん良いのですが、年度内に親子遠足が数回あって家庭の都合がつくようであれば、ぜひ2回とも参加してみることをオススメします。
親子遠足といっても平日の午前中〜夕方にかけての行事となるので、仕事の都合がつく家庭のみの自由参加の行事であることが特徴です。
遠足の予定日は年度初めの4月に年間行事予定として保護者の方にお知らせが行き、具体的な出欠や行先などの詳細に関しては開催日の1か月前からお知らせや資料の配布が始まります。
もしどうしても参加したい思いが強いようであれば、年間予定が出たタイミングで開催日と予備日を把握して仕事の調整をしていただくことが良いと思います。
ただ直近になって天候不順が続き遠足に出ることに危険が予測できる場合や、
保育園内で感染症などが流行して子どもの体調を最優先した場合にやむをえず中止になる可能性も考えられますので、
保護者の方には理解をしていただいた上で柔軟に協力をお願いすることもあります。
親子遠足の当日の流れって?
親子遠足の当日の流れに関してですが、まず朝は定められた時間までに保育園の子どものクラスに集合となります。
保育園や家庭数にもよりますが、基本的には親子遠足の場合には電車やバスなどの公共機関を使わず、全員揃った状態でマイクロバスなどを貸し切って目的地まで向かいます。
もちろん帰りも同様に保育園まで一斉にバスで戻ることになりますので、当日の登園時間や集合時間などには遅れないようにしましょう。
当日、クラスに登園してからは担任保育士が出欠をとり、子どもたちに向けて遠足の話や約束ごと、
そしてやママやパパも一緒に行くということを分かりやすく子ども自身も期待が持てるように簡単に話してから、教室からバスへと移動して乗車していきます。
乗車後も乗り遅れなどないようにしっかりと人数確認をして、目的地に向かって出発します。
バスの車内では子ども同士ではしゃいだり、ママやパパと触れ合ったりと自由に過ごす時間を大切にしながらも、タイミングを見て担任保育士が絵本を読んだり、
簡単なゲーム遊びをしたりすることで飽きずに目的地まで行けるような配慮がありますので、あっという間の移動時間となります。
目的地は子どもたちの成長や興味に合わせて担任保育士が決定しますが、大抵はバスで片道1-2時間以内の距離にある自然公園など身体を思い切り動かせる場所か、
動物園や水族館など生き物と触れ合える場所になることが多いです。
そこで自由に親子で遊びや観覧を楽しみ、大きな広場やレンタルスペースを確保してみんなでお弁当やおやつを食べ、夕方には保育園に戻れるように現地を発ちます。
帰路では子どもたちは疲れや満足感もあり気持ちよく寝入ってしまう子も多く、行きの車内のように盛り上がるというよりはDVDなどを流し静かに過ごします。
無事保育園に到着した後は、親子事に担任保育士と別れのあいさつをしてそれぞれの家庭へと解散します。これらが親子遠足の当日の流れとなります。
親子遠足当日の持ち物について
親子遠足の持ち物に関しては、遠足の2週間前くらいを目安に遠足のしおりを保育園が作成して参加する家庭宛に配布しますので
そこに記載してあるものを用意してもらえれば問題ありません。
基本的な持ち物としてはレジャーシート、お弁当、水筒、おやつ、お手拭き、汚れてしまった場合の予備の着替え、
日差しの強い場合に使用する帽子、子どもの年齢によってはオムツなどがあげられます。
大人の方はこれといって用意をお願いするものはないのですが、行先やお子さんの様子に合わせて汗を拭けるタオルや汚れものを入れるビニール袋、絆創膏などがあれば十分です。
担任保育士も保育園として救急箱やタオル、ティッシュやビニール袋などは十分な数を用意していますので、何か必要なものがあれば遠慮なく担任に相談してもらって大丈夫です。
持ち物の中で一番忘れてはならないのはお子さんと一緒に食べるお弁当やおやつなどの食べ物類です。
私が勤務していた保育園では親子遠足の日に保護者の方がお弁当を入れたバッグ一式を家の玄関に忘れてしまい、
取りに行くことも時間的にできない状況が発生してしまったことがあります。
お弁当を楽しみにしていた子どもの機嫌を損なうことはしたくないので、急遽園長と相談して、
栄養士に給食の食材でおにぎりとおかずを調理してもらってタッパーにつめて即席のお弁当を作ることで対応しましたが、
やはり親子遠足なのでお子さんはママの手作りのお弁当を食べることも楽しみの一つにしている姿があります。
子どもの喜ぶ顔を見るためにも、ティッシュや袋といった消耗品の多少の忘れ物はあってもお弁当だけは忘れないよう必ず確認して下さいね。
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親子遠足当日の注意事項について
遠足を親子共に存分に楽しんで過ごすためには、保育園からの注意事項やマナーを守ることもとても大切です。
みんなで楽しく遊ぶ中で、お子さんを叱ったり咎めたりしたくない気持ちも分かりますが、安全のためにもいけないことはしっかりと伝えていくよう心がけてください。
他にも事前に保育園から注意事項や禁止事項が書面や口頭で通達されている場合も多くあります。
最近特に多いのは、保護者の方のスマートフォンでお子さんやお友だちの様子を撮影しても良いのかどうかという点、
またお弁当やお菓子の子ども同士の交換についての良し悪しの点が注意事項や確認事項としてどこの保育園でも盛り込まれています。
理由としては保護者の方がスマートフォンでいつでもどこでもお構いなしに撮影してしまうことで、他のお子さんや保護者の方が写りこんでしまう可能性があり、
それを良く思わない保護者の方もいるということ、そして万が一その写真や動画を軽い気持ちでSNSなどに投稿してしまうと肖像権や個人情報といった
観点からトラブルになることがあるということがあげられます。
対応策として保育園で専属のカメラマンを頼み、当日は遠足に同行して撮影したものを後日データ形式にしてもらうことができるという方法をとっているところもあります。
簡単に写真や動画が撮影でき、すぐに拡散できる現代だからこそ、デリケートな問題として取り上げられていますので、
撮影の可否や有無に関しては何も説明がなければあらかじめ確認しておくことが望ましいです。
お弁当やお菓子の交換に関しても、子どもが食物アレルギーを持っている家庭もあり子どもが口に入れるものや触れるものに神経質になっている保護者の方もいるのが現状です。
もちろん間違ってアレルギー源の食材や食品を口にしてしまえば重篤な症状が出て命にかかわりますので、周囲も配慮が必要です。
このような理由から子ども同士での善意でのおかずやお菓子の交換も保育園によってはNGとしているところもありますので注意しておきましょう。
親子遠足はみんなで楽しむもの!持ち物や注意事項などしっかり確認して
親子遠足は子どもの保育園での成長や他の子どもとかかわる様子を間近で見られる数少ない保育園の行事のひとつです。
持ち物や注意事項が細かかったり、保育園によっては制約もあったりと仕事で忙しい保護者の方には負担を増やしてしまうこともあるかもしれませんが、
参加したことで見られる家庭とは違う子どもの姿や成長は何にも代えられない思い出となるはずです。
当日を思い切り楽しむためにも親子ともども準備や体調管理を万全にして、分からないことや不安なことは事前に担任保育士やママ友に相談もしながら楽しい一日にしてくださいね。
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