保育短時間とは?間に合わない時はどうなる?保育士がお答えします

保育短時間とは?間に合わない時はどうなる?保育士がお答えします

子どもが保育園に通い始めると、契約した保育時間や送り迎えのルールなど様々な決まりに合わせて日々の仕事と生活のリズムを作るようになってくるかと思います。

 

 

そんな中で「通常保育時間と保育短時間って何が違うの?」

 

 

「決められた時間内のお迎えに間に合わない場合はどうすればいいの?」という疑問や不安が出てくるママもいるでしょう。

 

 

そこで今回は保育短時間とは何なのか、お迎えが間に合わない場合はどうすればいいのかなどを、

 

 

実際に保育園に勤務していた当時の経験談も交えながら説明していきたいと思います。

 

保育短時間とは一体何?

 

保育短時間という言葉は説明を受けない限り聞き慣れないものですよね。

 

 

「保育園は仕事をしている家庭ならば一日預けられるのではないの?」「短時間って一時預かりとは違うの?」というような疑問も出てくるかと思います。

 

 

保育短時間とは毎日の保育園の利用時間が1日最大8時間と定められる契約のことを指します。

 

 

「1日8時間で短時間なの?」と驚かれる方もいるかと思いますが、保育園の標準開所時間は7時半から18時半などというように11時間と定められており、

 

 

就労状況によって保護者は子どもを最大11時間まで通常保育として預けることができるのです。

 

 

この標準開所時間の最大11時間の保育に対して、保育短時間と言われるのが8時間以内の保育なのです。

 

 

保育短時間を利用している家族の時間の例としては8時30分から16時30分、9時から17時あたりが私の経験上は多いです。

 

 

入園時に家庭ごとの保育時間を決定するのはその保育園を管轄する役所や自治体になるので、保護者の方は入園前に就労証明書の提出が必要となります。

 

 

提出した就労証明に記載してある労働時間や通勤にかかる時間を考慮した上で、役所がそれぞれの家庭の子どもの保育時間を決定し、それが家庭と保育所に通知されます。

 

 

ここで通勤時間と労働時間を含めた時間の中で、8時間以内に保育園に送り迎えが可能な家庭に対しては保育短時間が適用されることになります。

 

 

送り迎えの時間も含めて最大8時間ですので、大抵は両親のどちらかが扶養内のパート勤務である場合に適用されることがほとんどです。

 

 

保育時間の判定や適用は共働きであっても父母のうちでより短い就労時間をされている方で認定されますので、

 

 

「パパが職場も遠くて毎日夜遅く帰ってくる」という場合でも「ママが9時〜15時のパート勤務である」

 

 

場合にはこの家庭のお子さんは保育短時間でのお預かりになりますので、そこは注意が必要です。

 

 

また両親共にフルタイムで勤務しており、標準時間で保育園を利用している場合でも、ママが産休および育休を取得している期間や、

 

 

仕事を辞めて休職中の期間は会社での休暇の取得や雇用保険の手続きなどから役所に情報が伝わるため、自動的に保育短時間に切り替わるようになっています。

 

 

保育標準時間と保育短時間に時間以外の違いはあるの?

 

標準時間と短時間の大きな違いはやはり保育可能時間といえます。

 

 

保育時間を決めるのも役所であるため、保護者の方には就労証明書や在職証明書などの書類をあらかじめ揃えて提出していただいて、あとは審査結果を待つだけです。

 

 

よく園長や保育園が保育時間を決めていると思われていて、時間の変更や決められた保育時間に対する意見などを保育士に伝えてくださる方もいるのですが、

 

 

保育園も役所から通達された内容をそのまま実施しているだけで最終決定権があるわけではないので、

 

 

細かい要件や疑問点を知りたいのであれば直接役所や自治体の保育課や子育て支援課に連絡してみると良いでしょう。

 

 

保育料に関しても、元々保育園の保育料は変動制で世帯収入に応じたランク別の料金設定になっているため、

 

 

「標準時間だから高く、短時間だから安い」ということもありません。

 

 

平均的な世帯年収の家庭における標準時間と短時間での保育料の違いは地域によっても異なりますが関東圏では一ヵ月で400円〜600円くらいしか差がありませんので、

 

 

そこまで気にしなくても大丈夫かと思います。

 

 

子ども目線での違いで言えば、短時間利用の子の方が当然ですが保育園に滞在する時間が短くなり、家庭で過ごす時間が長くなります。

 

 

これに対して標準時間内の最大11時間、保育園で過ごしている子はやはり夕方以降は元気ではあるものの時に疲れた表情や眠い仕草を見せることもあるので、

 

 

どちらが良いということはありませんが、子どもの体力や精神的な面では違いが出てくるものなのかなと実際に子どもたちと毎日接していて思うことはありました。

 

 

しかし長時間利用している保護者の方も毎日11時間利用しているというわけではなく、

 

 

「今日は仕事が早く終わるので」「子どもと夕方から出かけるので」「いつも朝から夜まで保育園で頑張っているので」

 

 

というような理由で早くお迎えに来られる日は保育短時間の子たちと同じくらいの時間にお迎えに来てくれることもよくあります。

 

 

このようなことがあると、仕事で多忙な中でも子どもと過ごす時間を大切にしてくれているのが分かりますし、

 

 

長時間いるために子どもが疲れ切ってしまったり、体調を崩してしまうというようなことはそこまでないので安心してくださいね。

お迎えに間に合わなかったらどうなるの?

 

毎日仕事と家事と子育てとで多忙を極める保護者の方だからこそ、時には様々な事情でいつも通りの時間にお迎えにいくことができず遅れてしまうこともあるかと思います。

 

 

あらかじめ遅れることが分かっていれば、朝のうちに担任保育士に伝えたり、保育園にどうすれば良いのかを確認したりできますが、

 

 

時には交通渋滞や電車の遅延、急な体調不良や残業などでお迎え時間ギリギリになって間に合わないことが判明することもありますよね。

 

 

このような場合には基本的にはお迎え時間に間に合わないことが分かった時点でどんなにギリギリでも良いので保育園に連絡を入れることをお願いしたいです。

 

 

連絡をしてくれることで遅れはするものの大体何時頃にお迎えが来るのかの見通しがつき、保育体制を整えたり、

 

 

親がお迎えに来ず不安になる子どものケアをしたりすることができます。

 

 

保育園としてはお迎えに間に合わなくても連絡さえくれればお迎えまで保育が可能なのですが、

 

 

事務的な部分で言うとお迎えに間に合わなければ遅れた分だけ延長保育の適用となり、毎月支払っている通常の保育料に延長料金が加算されることになります。

 

 

基本的には保育短時間として契約している8時間の前後の時間帯は全て延長保育にあたります。

 

 

保育園によっては少し遅れた程度は見逃してくれるところもあれば、1分でも遅れたら延長扱いとなるところもあり、

 

 

園長の方針や送迎時間の管理方法によって対応には多少違いがあります。

 

 

自分の子どもが通っている保育園ではどうなのか気になる場合には先輩ママや延長保育を利用したことのあるママ友にこっそりと聞いてみても良いでしょう。

 

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延長保育の追加料金はいくら?

 

先述した延長保育ですが、追加料金はいくらなのかは気になるところですよね。

 

 

延長料金の設定に関しても保育園ごとに違いがあるのですが、私が勤務していた保育園では延長保育に入ってから

 

 

1時間以内のお迎えは子どもの年齢によって400〜600円のプラス料金と決められていました。

 

 

また遅れることが分かっている場合や、仕事が立て込んでいて今月だけはお迎えが毎回遅くなりそうという場合には

 

 

都度払いではなく月極めで延長料金を支払って延長保育を利用することができました。

 

 

私が勤務していた横浜エリアの保育園では月極めだと月4000円のプラス料金で延長保育が利用可能となっていました。

 

 

保育園によってはお迎えの時間が18時30分までは450円、19時までは500円、20時までは600円というような形で遅くなればなるほど上がっていくところもありますし、

 

 

時間通りにお迎えにくることを原則としており延長利用に厳しいところではお迎え時間を1分でも過ぎたら時間に関係なく一律1000円徴収しているようなところもあります。

 

 

延長料金は地域や保育園ごとに差が大きく、1回の利用であればそこまで高くなくても何回か繰り返し利用してしまうと結構な額になることもありますので、

 

 

計画的に活用することが望ましいです。

 

 

保育短時間とはフルタイム以外の働き方をしている家庭向け!間に合わない場合は延長保育を賢く使って

 

保育短時間とは送り迎えの時間を含めて最大8時間、子どもを保育園に預けられる契約形態のことです。

 

 

主に産休育休中のママや父母のどちらかが扶養内で勤務をしている場合に適用され、自宅で子どもと過ごす時間が他の子よりも長くなることがメリットのひとつです。

 

 

もしお迎えに間に合わない場合には8時間を超えても延長利用は可能ですので、事前に子どもが通っている園の延長保育の決まりや料金体系について確認しておくとより安心でしょう。

 

 

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